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技術開発

JS技術開発情報メールNo.101

 

日本下水道事業団(JS)

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       2010・4・13

    JS技術開発情報メール No.101

━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆JS技術開発部

 

(目次)

◆トピックス

 <新旧部長挨拶>

 <第60回技術評価委員会開催報告>

 <新規共同研究者決定>

 <記者発表3.2 アナモックス反応を利用した窒素除去技術答申される>

 <はじめましてフィリップ・スタウファーです!>

◇要語集7

 <BOD75%値>

 

 

━━☆★ トピックス ★☆━━

 

☆ 新旧部長挨拶 ★

 

<退任挨拶>

 

平成22年3月31日を以って、日本下水道事業団を辞職いたしました。技術開発部には、平成13年度から9年間にわたり、総括主任研究員、先端研究役、技術開発部長として在籍しましたが、それ以前の分も合わせると、私のJS人生の半分近くは、技術開発部で過ごしたことになります。

 

技術開発部在籍中の思い出は、多々ありますが、印象深いのは、下水道への導入を目指して実用化研究を行ってきた膜分離活性汚泥法(MBR)が、既に稼動箇所12箇所を数え、堺市三宝処理場では、6万m3/日規模の大規模MBRの建設が進んでいることと、炭化による下水汚泥燃料化が幅広く普及しており、炭化汚泥がバイオマス燃料としての確固たる地位を得て、地球温暖化ガス排出量削減に寄与していること等です。

 

4月以降は、技術開発研修担当理事として、引き続いて技術開発業務にも関わらせて頂くこととなりました。今後とも、新体制のJS技術開発部に暖かいご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

          (前技術開発部長 村上孝雄)

 

 

<新任挨拶>

 

この2年間、先端研究役として、オゾン処理技術の評価(平成21年4月)やアナモックス反応を利用した窒素除去技術の評価(平成22年3月)、膜分離活性汚泥法の事後評価・導入推進方策の検討などに取り組んできましたが、4月1日付けで、技術開発部長に任ぜられました。

 

JSは、これまで技術開発部が蓄積したノウハウを活用して、オキシデーションディッチ法の評価・実用化、硫酸によるコンクリート腐食への総合的対策の提案、下水汚泥の炭化システムの導入、膜分離活性汚泥法の実用化など、下水道技術の開発・評価・実用化に貢献してきました。

 

人口減少社会の到来や厳しさを増す財政状況、地球温暖化に代表される地球規模での環境問題などの新たな課題に対して、今までとは異なる「低炭素社会の構築」、「循環型社会の形成」に適した下水道技術の再体系化が急務だと思っています。

 

産官学の連携も図りながら、技術開発部職員の知恵と力を結集して、既導入技術のフォローアップ、エネルギー回収を目的とした汚泥の嫌気性消化プロセスの評価・体系化などの新たな取組み、下水道技術の再体系化、そして地域の実情を反映した下水道施設の計画、設計・建設、運転管理への迅速な支援などを通じて、「JSにしかできない」と内外から評価される技術開発部となるような環境づくりを心がけますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 

          (技術開発部長 中沢 均)

 

 

 

 

☆ <第60回技術評価委員会開催報告> ★

 

3月5日(金)に第60回技術評価委員会(会長:松尾友矩東洋大学常勤理事)が本社で開催されました。今回の委員会では、完了した開発技術の完了評価(1テーマ)、今年度から実施する固有研究「リン回収を目的とした安定的な生物学的リン除去法の技術開発」、「下水道施設の機能維持手法に関する調査」、平成23年度から実施予定の「温室効果ガス削減を目的とした新たな水処理技術の開発」の事前評価などを審議いただき、各議題に対し、有意義な助言、提言を多数いただきました。

 

 

 

 

☆ <新規共同研究者決定> ★

 

共同研究について3月18日の技術委員会の審議が行われ、下記のとおり共同研究者を決定いたしました。平成22年度からの開始を予定しています。

 

(提案型共同研究)

・(株)西原環境テクノロジー/(株)IHI環境エンジニアリング

:温室効果ガス排出量の削減に寄与する低含水率遠心脱水機の実用化

 

 

 

 

☆ 記者発表 3.29 ★

 

<アナモックス反応を利用した窒素除去技術答申される>

 

平成22年3月29日(月)、松尾友矩(東洋大学常勤理事)技術評価委員会会長から曽小川久貴日本下水道事業団理事長に「アナモックス反応を利用した窒素除去技術の技術評価」が答申されました。本技術評価に係る詳細な審議は、技術評価委員会より付託されたアナモックス反応を利用した窒素除去技術専門委員会(委員長:古川憲治 熊本大学副学長)で行われました。

 

アナモックス反応を利用した窒素除去技術(アナモックスプロセス)は、近年になって新規に見出された窒素変換反応であるアナモックス反応を排水処理に適用したものです。従来の代表的な窒素除去技術である硝化・脱窒法に比べて、有機物を必要としない、必要酸素量が少ないなどの利点を持っており、窒素負荷が高い一方で有機物負荷が著しく低い汚泥の嫌気性消化プロセスからの返流水に対して、従来技術よりも高効率かつ安価な窒素除去が可能となります。

 

我が国の下水処理場の汚泥処理返流水を対象とした検証は行われておらず、また、設計・運転管理方法も確立されていなかったため、適用性、特徴、設計・運転手法についてJSなどが実施した実証実験結果に基づき技術評価書をとりまとめました。なお、本技術評価の詳細なデータを含む報告書は、9月に公表・販売される予定です。

 

詳細は日本下水道事業団HP/新着情報/

http://www.jswa.go.jp/info/02press-rease/h21/220329kisya1.pdf

 

 

 

☆ <はじめましてフィリップ・スタウファーです!> ★

 

2010年3月から8月までJS技術開発部で勤務することになりましたフィリップ・スタウファー(Philipp Staufer)と申します。この度、JSとドイツ・アーヘン工科大学のISA(環境工学研究所)との間での技術者交流プログラムの一環として派遣されました。この交流プログラムは1982年に始まったもので、これまでに、それぞれの機関から8名ずつの技術者が派遣されています。去年の10月まで、猪木さんがアーヘン工科大学でハイブリット膜分離活性汚泥法の研究をしていました。私は9人目の派遣者として、JSにやってきました。このような機会を与えてくださった関係者の方々に、厚く感謝の意を示したいと思います。

 

ISAの紹介をしますと、約50人のエンジニア(うち約半数が様々な分野の科学者)が6グループに分かれて働いており、研究・開発や専門家の育成、そして、大学・大学院生の教育などを行っている機関です。すべてのテーマが都市の水循環やその管理に関係しており、具体的には、水供給、雨水排除、排水処理、ごみ処理などの分野となります。近年では、地球温暖化、人口の変化への適応、膜処理技術、微量汚染物質などにも着目して研究をしています。

 

私は、アーヘン工科大学で環境工学分野の研究をしています。近年、私が取り組んでいるテーマは、下水管路システムの管理と気候変動への適応で、下水道管内の堆積物が最新の研究です。特に、下水処理場や雨水処理施設へ流入する排水に含まれる堆積物の負荷変動を対象としています。

 

また、ヨーロッパでは、今世紀末までに、これまでに経験したことのない異常気象に直面すると予想されております。嵐や干ばつの回数が増加することで、下水道システムに影響を与えて洪水や水質の問題を引き起こすと考えられています。このような分野に関係する日本での取り組みについて学びたいと思っています。また、JS技術開発部が取組んでいる好気グラニュールによる汚水処理やりん除去・回収の研究調査にも興味がありますので、プロジェクトに参加して、情報交換などをしたいと思っています。このような研究活動に加えて、日本のすばらしい文化に接することや多くの日本の方々と交流を持ちたいとも思っています。わずか半年ですが、皆様どうぞ宜しくお願いいたします。

 

    (アーヘン工科大学Philipp Staufer)

            

 

 

 

━━☆★ 要語集 7 ★☆━━

 

<BOD75%値>

 

※PDFで全文が添付されています。

 

下水処理場を含めた事業所排水は水質汚濁防止法により排水基準が定められており、BODであれば160mg/L以下と定められています。この排水基準の場合は、BODの測定結果として160mg/Lを超過することがあれば違反となります。これに対して、環境基本法に基づき水質の環境基準により環境基準値が設定されている水域では、BODが基準を満たしているかどうかをBOD75%値によって判断します。

 

ここで「75%値」として求められるBODの値は、年間のBOD測定値を低い値から順に並べて75%に位置する値を示します。例えば月1回測定で年間12回分の測定値がある場合には、12×0.75で9番目(端数が出る場合は切り上げ)に低い値が75%値となります。環境基準の類型指定が例えば「河川A」の場合はBODの基準値は2mg/L以下になりますので、該当する環境基準点で年12回分のBOD測定値がある場合には、9番目に低い測定値が2mg/L以下であれば環境基準を満たしていることになります。

 

工場や下水処理場のような恒常的に稼動する施設で生じる排水と異なり、河川水は流況の変動により水質が影響を受ける場合があります。この75%値の考え方は、公共用水域の水質を、通常状態において基準値を満たしているかどうかを評価するために定められたものです。75%値を用いることで、流量が少なく水質が悪化していると考えられる状況での測定値を、概ね除外して評価できると考えられています。

 

       (技術開発課 佐々木稔)

 

 

 

 

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