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技術開発

JS技術開発情報メールNo.109

 

日本下水道事業団(JS)

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       2010・12・7

    JS技術開発情報メール No.109

━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆JS技術開発部

 

(目次)

◆トピックス

<第61回技術評価委員会開催>

<JS技術報告会(大阪会場)開催報告>

◇要語集 No.14

<グリーン電力認証制度>

◆下水道よもやま話

<略称>

◇技術のポイント(部長コーナー)

 <小規模処理場(4)>

 

 

 

━━☆★ トピックス ★☆━━

 

☆第61回技術評価委員会開催★

 

― 「エネルギー回収を目的とした嫌気性消化プロセス」の評価について諮問  ―

 

記者発表資料:

http://www.jswa.go.jp/kisya/h22pdf/221126kisya.pdf

 

 

11月26日(金)に、第61回技術評価委員会(会長:松尾友矩東洋大学常勤理事)が開催され、地球温暖化対策として期待される「エネルギー回収を目的とした嫌気性消化プロセス」について、理事長から松尾会長へ諮問が行われました。

 

諮問された「エネルギー回収を目的とした嫌気性消化プロセス」の評価について、専門委員会(委員長:野池達也日本大学大学院教授)の設置と調査審議の付託に関する議決が行われ、松尾会長から野池委員長へ付託が行われました。諮問された「エネルギー回収を目的とした嫌気性消化プロセス」については、平成23年度末に答申が行われる予定です。

 

諮問内容については、別途、記者発表を行っていますので、詳細については、JSのホームページ「トピックス」をご覧ください。

 

また、完了した開発技術の完了評価(1テーマ)、実施中開発技術の中間評価(1テーマ)、現在の技術開発長期計画のフォローアップ状況及び次期技術開発長期計画の策定方針、JSが今後実施予定の「新技術の円滑な導入のための新制度骨子(案)」などを審議していただき、各議題に対し、有意義な助言、提言を多数いただきました。

 

 

 

 

☆ JS技術報告会(大阪会場)開催報告 ★

 

10月の東京会場開催に続き、11月17日(水)に堺市でJS技術報告会(大阪会場)が開催されました。技術開発部からは、中沢部長他から最近のJSにおける技術開発の取組みと成果を報告しました。報告会終了後、国内最大規模のMBR適用となる堺市三宝下水処理場の現地見学会が近畿・中国総合事務所の案内で行われ、全国から約250人が参加し、MBRへの注目の高さが伺われました。

 

 

 

 

━━☆★ 要語集 No.14★☆━━

 

 < グリーン電力認証制度 (Tradable Green Certificates, TGC) >

 

※PDFで全文が添付されています

 

自然エネルギー(太陽光、風力、水力等)やバイオマスにより発電された電力をグリーン電力として認証し、環境付加価値(CO2排出量の削減等)を与える制度のことをいう(図参照)。

 

この制度により、グリーン電力発電者は、自ら電力を使用しながら、グリーン電力申請事業者(グリーン電力証書発行事業者)に環境付加価値を売却することができる。

 

グリーン電力申請事業者は、電力消費事業者或いは個人(需要家)にグリーン電力証書を発行し、環境付加価値を売却・付与することで、需用家が消費した電力は、自らグリーン電力発電設備を有していなくても環境対策に貢献することができることになる。

 

下水道事業においても消化ガスによって発電された電力や太陽光発電電力等をグリーン電力として売却することが可能であり、国内下水処理場においても既に数箇所で導入されている。

 

図はPDFファイルで添付されています。

 

関連サイト:グリーンエネルギー認証センターホームページ

      http://eneken.ieej.or.jp/greenpower/jp/

 

    (技術開発課 水田健太郎)

 

 

 

━━☆★ 下水道よもやま話 ★☆━━

 

< 略称 >

 

JSのインターネットのドメイン名は、jswa.go.jpです。jswaは、Japan Sewage Works Agencyの略です。「JS」と略する前は、英語では「JSWA」と略していましたが、日本下水道協会も同じ「JSWA」(AはAssociation)で、「JR」「JT」「JA」と2文字で略するのが流行っていたこともあり「JS」と改め、ドメイン名にJSWAが残る形になりました。

 

以前、テレビのニュースで「JSWA」という言葉が出てきました。下水道事業団のことかと思ったら、「日本スイカ割り協会」によるスイカ割り公式戦のニュースでした。

 

Japan Suika-Wari Associationの略ですが、農協がスイカ消費を増やすため、スイカ割りの公式ルールを定めて行ったイベントで、一時期、インターネットで「JSWA」で検索すると、下水道事業団でも下水道協会でもなく、「日本スイカ割り協会」の方が先にヒットしていたとも言われています。残念ながら、この協会は、活動を停止していますが、スイカ割り公式ルールは今でもウィキペディアで見ることができます。

 

全くもって季節はずれのネタでしたが、下水処理方式もいろいろと略称があります。OD法やPOD法は馴染み深いところです。膜分離活性汚泥法も「MBR」と最近は広く認知されています。「UCT」「SBR」あたりは、このメルマガの過去号に出てくるので、一度、ご覧下さい。「PMBR」は極小規模向けのMBRですが、JSがこれを「プレハブ式MBR」と紹介してしまい、いささか混乱がありました。「パッケージ型MBR」の略が正解です。

 

スイカつながりで、JR東日本のICカードはSuica(スイカ)と言います。一応、それなりの英語の略称となっています。しかし、覚えやすさを優先してスイカという言葉が先にあり、それに合わして英語でのネーミングをしたと思われます。JR西日本がICOCA(イコカ)、JR北海道がKitaca(キタカ)、JR九州に至ってはSUGOCA(スゴカ)とほとんどダジャレみたいで、これに、英語名称を後付けで考え出した人の発想力に敬意を表します。

 

 

      (技術開発課長 川島正)

 

 

 

 

━━☆★技術のポイント(部長コーナー) ★☆━━

 

< 小規模処理場(4):OD法の今後の課題 >

 

我が国のOD法技術は、1980年代からの@各種の機械式エアレーション装置の開発・評価、A技術評価(第1次、第2次、第3次)、B設計指針、標準設計の制定・改訂 を経て、現在に至っています。

 

OD法標準設計の主な設計諸元・運転方法は、過去の不具合等への対応実績等も反映して、巡回管理でも安定して良好な処理水質が確保できるものになっています。

 

(1)反応タンク

馬蹄形あるいは長円形、

MLSS濃度 3,000 mg/L、HRT 24 時間、

必要酸素量 2.1 kgO2/kgBOD

 

(2)最終沈殿池

水面積負荷 8 m3/m2/日(1970年代は 20〜30 m3/m2/日)

 

(3)エアレーション装置

縦軸型機械式曝気装置(当初)、

水中プロペラ付縦軸型機械式曝気装置(追加)、

水中プロペラ付散気式曝気装置(追加)

 

(4)運転方法

ASRT管理に伴うエアレーション装置の間欠曝気運転並びにDO一定制御(反応タンク内へのDO計の設置)

注) 間欠曝気なので、無終端の反応タンク内の状態は、ある時間で考えると完全混合状態とみなすことができ(ある点の測定値が、全体の水質・状態を代表)、運転管理が容易です。

 

したがって、既存処理場の増設、設備更新時に、低炭素社会の構築を踏まえた低コスト化、省エネルギー化等を図る上では、運転状況を勘案した各処理場固有の条件(冬季の最低水温、流入水質、計画放流水質 等)に応じた施設能力やエアレーション装置などの再評価・見直しが必要です。

 

以下に、JSが民間企業と実施している「エネルギー消費抑制型のOD法技術」等、共同研究の技術のポイントを紹介しますが、標準設計より高度な監視・制御システム、あるいは新たな装置の採用が必要です。

 

日本ヘルス工業(株)との共同研究「OD法の自動制御技術の開発」(平成18年11月〜平成20年12月)では、長期的な処理水質の安定化と維持管理コストの縮減を両立するため、OD法処理施設(採用実績が最も多い ASRT管理を行う間欠曝気方式)を自動運転するシステムを開発しました。

 

このシステムでは、反応タンクへの流入水や反応タンク内の水質をオンライン測定し、その測定値に基づいて酸素必要量を算出する『OR制御』を用いています。

 

汚泥脱水を含む施設全体の自動運転や処理水量120%の高負荷実験を行い、処理水質の安定化(BOD除去率99%、窒素除去率84%)と電力使用量の削減(同一条件の処理場の平均値に比べて26%の削減)が確認できました。

 

高知大学・前澤工業(株)との共同研究「エネルギー消費抑制型下水処理技術の開発」(平成20年7月から平成23年3月までの予定)では、連続曝気式の反応タンク内に好気ゾーンと無酸素ゾーンを安定して現出させて安定した窒素除去を行うために、曝気風量と水路循環流速とを独立に制御する『二点DO制御』を採用しています。

 

水流発生装置、送風機、散気装置等を設置し、曝気部及び好気部末端のDO濃度を連続的に測定して2点間のDO勾配を一定に保っています。

 

さらに、水理学的滞留時間(HRT)が24時間より大幅に短い『高負荷二点DO制御』により、建設コストと電力費の削減のほか、高い窒素除去率が期待でき、嫌気槽を設置することにより、生物学的リン除去も対応可能です。

 

現在、高知県香南市野市浄化センターの第2系列の反応タンクで、実施設での処理性能等を確認中です。

 

次回から、高度処理技術(再生利用、オゾン処理の事例、既存施設を有効利用した高度処理技術の開発、膜分離活性汚泥法の最新情報 等)ついて、技術のポイントを紹介します。

 

          (技術開発部長 中沢均)

 

 

 

 

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