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日本下水道事業団(JS)
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JS技術開発情報メール2014・3・14 No.148
━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆JS技術戦略部
東北を襲った大地震・大津波・原発事故から三年。
東北地方の皆様、まだまだ大変な、ご苦労も多いと思います。
どうかみなさまが少しでも楽しいと思えることがありますように・・・
さて、みなさま、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
少し春めいてきたような気もします。春の陽を楽しみましょう。
いつも「JS技術開発情報メール」を、お読みいただきありがとうございます。
今月号も最後までおつきあいくださいませ。
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■ もくじ ■
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【1】はじめに
◆「返流水でお困りではありませんか?」 (技術戦略部長)
【2】技術情報
◇共同研究 (水処理技術開発課)
◆よく見かける下水道用語 (資源技術開発課)
【3】「ふくしまからはじめよう。」 (福島再生プロジェクト推進室長 野村 充伸)
【4】下水道よもやま話
◇地球環境問題と下水汚泥バイオマス (資源技術開発課 島田 正夫)
【5】国・公共団体・企業の主に海外の水関連の動き(2月分) (国際室)
【6】編集後記
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■ 1 はじめに ■
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◆◇「返流水でお困りではありませんか?」◇◆
弥生3月、この頁を担当させていただきはや1年がたちました。私事ですが昨年の今頃は奈良県に住んでおり、早く暖かい春が来ないかと春を告げる「東大寺のお水取り」を待ち望んでいました。「お水取り」は二月堂で行われる行事で、正式には「修二会(しゅにえ)」といいます。人々に代わって罪を懺悔し、天下泰平と五穀豊穣を祈る奈良の伝統行事です。奈良時代(752年)から続き、「不退の行法」として一度も途絶えたことがないそうです。
さて、今月ご紹介する技術は「固定床型アナモックスプロセスによる窒素除去技術」です。この技術は、新たに発見されたアナモックス細菌を利用したアナモックス反応(嫌気性アンモニア酸化反応)を活用して省エネ・低コストで窒素を除去する技術です。アナモックス細菌が有機物を必要としない独立栄養細菌であるという点に特徴があり、必要酸素量や発生汚泥量が少ない等のメリットがある技術です。
JSでは平成17年から調査に着手し、平成24年度より熊本市でB-DASH事業として実証実験を行っています。今後、し尿や浄化槽汚泥などを含む広域的なバイオマス処理が進むと考えられますが、窒素負荷の高い嫌気性消化汚泥脱水ろ液を効率的に処理する切り札的な技術と考えています。従来型の硝化・脱窒プロセスと比較してユーティリティー費や温室効果ガス排出量で2割以上の削減可能と期待されています。
窒素負荷の高い返流水処理にお困りで、何らかの対策を検討しておられる公共団体の皆様も多いと思います。自治体でご関心のある皆様にはJSの総合事務所までご相談いただければと願っております。
(技術戦略部長 佐藤 泰治)
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■ 2 技術情報 ■
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◆◇共同研究◇◆
【研究名称】 「膜分離活性汚泥法における膜のコーティング処理によるファウリング抑制技術の開発」
【研究相手】 日油株式会社
【実施期間】 平成24〜25年度
【研究内容】
膜分離活性汚泥法(MBR)は、膜ろ過による固液分離を行う活性汚泥法です。MBRの運転では、汚泥や微生物の代謝産物などが引き起こす膜の目詰まりによってろ過性能が低下する「ファウリング」という現象が問題となります。通常のMBRでは、多量の曝気による膜面洗浄を行うことでファウリングを抑制しているので、膜面洗浄にかかるエネルギー削減はMBRの省エネ化における重要なテーマの一つです。
本研究では、膜表面に特殊な物質(MPCポリマー)をコーティングすることによりファウリングの原因物質が膜に付着するのを抑制し、膜面洗浄にかかるエネルギー削減、薬液洗浄頻度の低減を目的としています。
現在、ベンチスケール試験を実施して、膜のコーティング処理効果を検証しています。
【共同研究No.】157
HPリーフレットリンク先
(水処理技術開発課)
◇よく見かける下水道用語◇◆
今回の「よく見かける下水道用語」には『におい、臭気』を選びました。下水特有の用語ではありませんが、『下水臭』とか『ドブ臭』という言葉があるように、下水が不安定な有機物含有物である以上、ある程度臭気の問題は避けて通れません。そんな『におい、臭気』について、眺めて頂ければ幸いです。
1.におい、臭い、匂い、ニオイ、臭気の使い分け
同じ『におい』という響きでも、表記方法として、『におい』、『臭い』、『匂い』、『ニオイ』があり、さらに『臭気』や『悪臭』、『香り』という言葉もあります。これらの使い分けの明確な基準はないようですが、一般的には、臭気全般を『におい』、良いにおいを『匂い』、悪いにおいを『臭い』、医学関係では『ニオイ』と・・・・
▼続きはHPで↓
(資源技術開発課)
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■ 3 ふくしまからはじめよう。 ■
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◆◇ふくしまからはじめよう。◆◇
(福島再生プロジェクト推進室長 野村充伸)
3月初めに、ベトナム出張に行ってまいりました。これは、JSが国際業務の一環で実施している「海外向け技術確認」業務の中で開催された地元セミナーで講演するためでした。この技術確認の業務はいずれ別の機会を設けてお話したいと考えています。
今回は、福島とベトナムの縁についてお伝えしたく考えています。実は、ベトナムには世界水準にある交響楽団があり、・・・・・
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■ 4 下水道よもやま話 ■
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◇地球環境問題と下水汚泥バイオマス◆◇
(資源技術開発課 島田 正夫)
昨年は全国各地で記録的な猛暑日が続いたり、台風や竜巻による大きな被害が発生しました。またこの2月の関東甲信越を中心とする記録的な大雪被害をもたらすなど、地球温暖化に起因すると思われる異常気象が相次いでいます。このような異常気象は世界各地で頻発していますが、「干ばつ」や「洪水」などによる影響は日本のような社会生活基盤の整備された先進国よりは・・・・
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■ 5 国・公共団体・企業の主に海外の水関連の動き(2月分) ■
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日付 キーワード URL
2/4 イラク 水ビジネス 日本の技術紹介
http://www.meti.go.jp/press/2013/02/20140204002/20140204002.html
2/15 イングランド 洪水被害
http://www.cnn.co.jp/world/35043931.html
2/24 大阪市 ホーチミン 水道改善事業準備調査受託
http://www.city.osaka.lg.jp/suido/page/0000256063.html
2/26 大和証券 アジア・太平洋地域水関連事業支援 ウォーターボンド
http://news.mynavi.jp/news/2014/02/26/130/
(国際室)
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■ 6 編集後記 ■
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3月というのに、まだまだ寒い日が続いています。早く暖かくならない
かと思いながら、今年度業務の整理に追われています。
現在の部署に異動して、早3年が経とうとしています。職場の皆さま
のおがけで、何とかやってこられました。
多くの自治体の皆さまにも、会議等ではたいへんお世話になりました。
感謝の気持ちでいっぱいです。
4月に異動となりました。編集後記も今回で最後となりました。短い間
でしたが、お付き合いいただき、ありがとうございました。
掲載内容のリニューアルを検討しています。来年度以降もお付き合
いいただけると幸いです。
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