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日本下水道事業団(JS)
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JS技術開発情報メール
2016.6.24 No.176
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆JS技術戦略部◇◆◇◆
いつも「JS技術開発情報メール」をお読み頂き、ありがとうございます。
ムシムシ、ジメジメ。いやな季節がやってきました。
関東近辺はなかなかまとまった雨降らないですね。
九州地方は大雨で各地で被害が出ているようです。被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
それでは今月号も最後までおつきあいくださいませ。
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≪ もくじ ≫
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『1』 はじめに
◆「雨の季節がやってきた」 (理事兼技術戦略部長 松浦 將行)
『2』 トピックス
◇日本水環境学会技術賞を受賞しました
◆下水道IoT技術の共同研究者が決定しました
◇JS新技術として1技術を選定しました
(技術開発企画課)
『3』 技術情報
◆よく見かける下水道用語 (技術基準課)
『4』 「ふくしまからはじめよう。」(福島再生プロジェクト推進室)
『5』 国際戦略室からのお知らせ
◇海外技術者向け研修の実施 JICA「草の根技術協力事業」 〜静岡県・モンゴル国ドルノゴビ県〜
(国際戦略室 今島 祥治)
『6』 下水道よもやま話
◆家庭菜園 奮闘記! (技術戦略部 調査役(土木・建築) 高橋 光明)
『7』 国・公共団体・企業の主に海外の水関連の動き(5月分) (国際戦略室)
『8』 編集後記
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≪ 1 はじめに ≫
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◆◇「雨の季節がやってきた」◇◆
今月の13日、北陸と東北地方が梅雨入りした。5月16日に沖縄・奄美地方が梅雨入りしてからわずか1か月のうちに、梅雨のない北海道を除き日本列島全域で梅雨入りしたことになる。今年は早めの梅雨入りである。
例年のことではあるが、梅雨が始まると「今年も雨の季節がやってきたな」と実感する。そして、今年も日本のどこかで豪雨による被害が発生するのではないかと危惧を抱いてしまう。ここ数年来、豪雨による被害が発生していない年はないからである。
また、雨の季節になると、同じように気になるのが台風の発生状況である。今年はいまだ発生がゼロであるが、5月末で発生がゼロというのは1998年以来のことである。今年はペルー沖の海水温がエルニーニョ現象からラニーニャ現象に移り変わる年で、これまでも同様の年は台風の発生が少なくなる傾向にある。ただ、上陸数でみると1998年は4個で、発生数が少ないからと言って台風の影響が少ないとは限らない。油断禁物である。
近年の豪雨被害を見てみよう。5年前の平成23年7月には、新潟・福島豪雨が発生している。新潟県中越地方、下越地方、福島県会津地方の3地域で発生した集中豪雨で、1時間に100ミリ前後の猛烈な雨がほぼ同じ場所で降り続いた。新潟県では河川の堤防が決壊するなど、大きな洪水被害をもたらした。死者は新潟県で4人、福島県で2人が行方不明になっている。住宅は全壊18棟、半壊1棟を始め、7,000棟ほどの床上・床下浸水が発生した。
平成24年7月には、3日に大分県・福岡県を中心とする地域で、また12日から13日に熊本県・大分県を中心とする地域で豪雨が発生し、各地で土砂崩れ、洪水などの被害が起きた。本来梅雨の期間、梅雨前線は入れ替わり停滞するが、この年は6月7日に発生した同一の前線が7月19日に消滅するまで続いた。7月3日の1時間雨量は、大分県日田市付近と福岡県朝倉市付近で110ミリの猛烈な雨が降った。7月12日には、熊本県阿蘇市で観測史上最大となる1時間に106ミリの雨量を記録した。
平成25年は7月28日に山口県で観測史上1位を更新する時間143ミリの非常に激しい集中豪雨が発生したのを発端に、全国各地で豪雨による被害が頻発した。名古屋市で時間100ミリを超える猛烈な雨で河川が増水し、一時市内全域に避難準備情報が出された。また同月、京都市では台風18号により過去に経験したことのない大雨となり、市内を流れる桂川の氾濫で観光名所の嵐山が浸水し、多くの観光客がボートで非難する事態となった。東京都内でも、7月23日や8月21日の集中豪雨、10月16日の台風などにより、合計700棟を超える甚大な浸水被害が発生した。また、10月16日には、台風26号の接近に伴い、東京都大島町では1時間80ミリ前後の猛烈な雨が4時間前後にわたって降り続くなどの激しい降雨に見舞われ、土石流が発生し死者・行方不明者39人となる大きな被害が生じた。
平成26年8月には、台風11号の接近により西日本を中心に大雨となり、特に宮崎県、四国、近畿南部で影響が大きかった。台風の去った8月11日以降も前線が停滞し、九州北部、広島県、近畿中部(兵庫県、京都府、大阪北部)を中心に局地的な豪雨に見舞われ、特に8月19日夜から20日未明にかけ降り続いた豪雨により、広島県広島市安佐南区・安佐北区では土砂災害が発生し、死者74名、家屋全壊133戸、半壊122戸となる甚大な被害を及ぼした。
平成27年9月には「関東・東北豪雨」が発生した。日本海を北東に進む温帯低気圧に太平洋上から湿った暖かい空気が流れ込み、日本の東の海上から日本列島に接近していた台風17号から吹き込む湿った風とぶつかったことで線状降水帯が発生した。茨城県常総市付近では10日早朝より鬼怒川の数か所で越水や堤防からの漏水が発生し、12時50分に堤防1か所が決壊した。これにより常総市では鬼怒川と小貝川に挟まれた広範囲が水没した。死者は8名、負傷者79名、家屋全壊75棟、半壊3851棟、床上浸水7716棟、床下浸水13261棟となっている。
ここ数年、このように毎年日本各地で豪雨による大規模な被害が発生している。豪雨への備えとして、浸水対策の重点化と効率的な施設整備、並びにソフト対策が喫緊の課題となっている。
昨年の下水道法及び日本下水道事業団法の改正により、浸水対策のための管渠建設が事業団の新たな役割として加えられた。事業団としても、計画づくりから設計、施工まで、浸水対策の事業推進に貢献していきたいと思っている。
(理事兼技術戦略部長 松浦 將行)
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≪ 2 トピックス ≫
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◆◇日本水環境学会技術賞を受賞しました◇◆
日本下水道事業団(JS)が高知大学・前澤工業株式会社との共同研究で開発・実用化を行った「オキシデーションディッチ法における二点DO制御システム」が、公益社団法人日本水環境学会の平成27年度技術賞を受賞しました。本技術の受賞は、昨年の「国土交通大臣賞“循環のみち下水道賞”グランプリ」に続いて、2冠目となります。
詳しくは記者発表資料をご覧下さい。
◆◇下水道IoT技術の共同研究者が決定しました◇◆
日本下水道事業団(JS)では、平成 28 年度公募型共同研究「下水道 IoT(Internet of Things)導入に向けた調査研究」(第二次募集)(研究期間:平成28〜29年度を予定)として、下水道の整備または管理の効率化・高度化に寄与するIoT技術について、共同研究者を募集しておりましたが、平成28年5月31日開催のJS技術委員会の審議を経て、このたび以下の者との共同研究を開始することと致しました。
・株式会社 安藤・間、サイトセンシング株式会社
研究内容:下水道コンクリート構造物の次世代出来形管理システムの開発
詳しくは記者発表資料をご覧下さい。
◆◇JS新技術として1技術を選定しました◇◆
日本下水道事業団(JS)では、下水処理における多様なニーズに応える新技術を受託建設事業に積極的に導入するため、『新技術導入制度』を運用しています。この度、当制度により、JS・潟^クマにて開発した「階段炉による電力創造システム」を新たに新技術T類に選定しましたことをお知らせします。
従来エネルギー消費型であった汚泥焼却処理フローに、本技術を導入することで、省エネ・創エネを実現し、さらに、一定規模以上では焼却設備で消費する電力以上の発電電力が得られるなど、汚泥焼却処理におけるランニングコスト縮減に寄与する技術です。
詳しくは記者発表資料をご覧下さい。
(技術開発企画課)
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≪ 3 技術情報 ≫
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◆ ◇よく見かける下水道用語◇◆
「アスベスト(石綿)」
アスベスト(石綿)は、天然にできた鉱物繊維で「せきめん」「いしわた」とも呼ばれており、極めて細い繊維で、熱、摩擦、酸やアルカリにも強く、丈夫で変化しにくいという特性を持っています。また、安価で、耐火性、断熱性、防音性、絶縁性など多様な機能を有していることから、処理場・ポンプ場においても、建築物の内装材などに使用されてきました。
わが国で使用される石綿の大半は輸入によるもので、1970年から90年にかけて年間約30万トンという大量の石綿が輸入されており、これらのうち8割以上は建材に利用されたと言われています。・・・・・
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(技術基準課)
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≪ 4 ふくしまからはじめよう。 ≫
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◆◇ふくしまからはじめよう。◇◆
(福島再生プロジェクト推進室)
今年度より隔月でお送りしております「ふくしまからはじめよう」のコーナーでは、福島関連の情報も交えつつ、「福島再生プロジェクト推進室」が担当しているプロジェクトの進捗を中心に情報提供して参ります。
5月GWも越えてあっという間に夏至を迎えたわけですが、日照時間が伸びて気温も上がってくるこの時期は、夏本番を迎える前の植生真っ盛りの深緑の季節でもあります。じめじめと蒸し暑い梅雨の時期ですので、あちこちでアジサイが見頃になってきますね。・・・・・
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≪ 5 国際戦略室からのお知らせ ≫
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◆◇海外技術者向け研修の実施
JICA「草の根技術協力事業」 〜静岡県・モンゴル国ドルノゴビ県〜◇◆
(国際戦略室 今島 祥治)
静岡県の実施するモンゴル国ドルノゴビ県職員等の本邦受入研修のお手伝いのお声掛けをいただき、5月26日から6月1日にかけて、3名のJS職員が静岡県の狩野川東部浄化センターに伺う機会がありました。
「モンゴル国の下水道」。モンゴル国といえば、広大な草原や砂漠。家は円形のテントのようなゲルで、ラクダを連れて遊牧をする人々…。ドルノゴビ県の「ドルノゴビ」とは「砂漠(ゴビ)の東(ドルノ)」という意味だそうで、ドルノゴビの名前からしても、電話で初めてお話をいただいた時は「砂漠に下水道??」と軽く混乱をしていました。・・・・・
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≪ 6 下水道よもやま話 ≫
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◆ ◇家庭菜園 奮闘記!◇◆
(技術戦略部 調査役(土木・建築) 高橋 光明)
そろそろ梅雨が明けると、ナスやトマトなどの夏野菜が彩り始める頃。
ここ数年、休日は家庭菜園に励んでいます。もとは父が家の小さな庭で細々と趣味がてら行っていたのですが、流石に歳ということもあり、いつのまにか代替わり?
初めは収穫からスタートし、次に種を撒くこと…と興味本位で始まった家庭菜園ですが、真剣に取り組みだすとキリがない。しかも体力のみならず、かなり頭を使う。
まず、「土づくり」。夏でも冬でも定期的に土を掘り返して土の中に空気を入れたり働かせておかないと種が上手く発芽しない。要は布団を定期的に干すようなモノ。・・・・・
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≪ 7 国・公共団体・企業の主に海外の水関連の動き(5月分) ≫
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日付 キーワード URL
5/6 ベトナム ODA 下水道整備など
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS05H20_W6A500C1EAF000/
5月 自民党 下水道分野 国際展開提言
https://www.jimin.jp/news/policy/132343.html
(国際戦略室)
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≪ 8 編集後記 ≫
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今月号も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
紫陽花がきれいですね。ポンポンのようにまる〜く咲いている紫陽花(ホンアジサイというそうです)はよく見かけますが、最近はガクアジサイが人気があるそうです。ガクアジサイは塊になって咲く花の中心部は、花びらをつけず粒々のまま残り、周りだけ大きな花びらを咲かせることが特徴です。
種類もいろいろあって、花びらの縁にギザギザが入っていたり、フリルのように切込みが入っていたりと様々なものがあるようです。
またガクアジサイはホンアジサイの原種なんだそうですよ。
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