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JS技術開発情報メール
2019.10.31 No.216
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆JS技術戦略部◇◆◇◆
いつも「JS技術開発情報メール」をお読み頂き、ありがとうございます。
台風19号が各地で大きな被害をもたらしました。
被災された地域の皆様にはお見舞い申し上げます。1日も早い復旧と復興を心よりお祈り申し上げます。
寒暖の差の大きい季節の変わり目です。体調管理に気を付けて過ごして参りましょう。
それでは今月号もお付き合いください。
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≪ もくじ ≫
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『1』はじめに
◆「「創造の芽」を育む『ムダ』を取り戻そう!」 (技術戦略部長 細川 顕仁)
『2』トピックス
◇技術評価委員会を開催しました (技術開発企画課)
◆JS新技術として1技術を選定しました (技術開発企画課)
『3』技術情報
◇よく見かける下水道用語 「MAP(りん酸マグネシウムアンモニウム)」 (資源エネルギー技術課)
『4』下水道よもやま話
◆BIM/CIMの取り組み (技術基準課長 若尾 正光)
『5』国・公共団体・企業の主に海外の水関連の動き(9月分) (国際戦略室)
『6』国際戦略室からのお知らせ
◇中国・内モンゴル自治区フフホト出張(2019年9月) (国際戦略室)
『7』編集後記
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≪ 1 はじめに ≫
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◆◇「「創造の芽」を育む『ムダ』を取り戻そう!」◇◆
怒られそうなタイトルですみません。これは少し前に読んだ雑誌の特集に書かれていたもので、私がここ10年位ずーっと感じていたことを端的に表していたので引用させていただきました。この特集、タイトルが「ムダを取り戻す経営」、サブタイトルが「データ偏重が摘んだ『創造の芽』」というもので、専門家のレポートや業績をV字回復させた経営者のインタビューなどが紹介されており、どれも興味深く読むことができました。
その中で最も共感できたのは、バブル崩壊後の日本企業の経営手法が米国型マネジメント(米国で流行りの指標やツールの導入、形式知を基礎とした科学的アプローチ重視)に偏重するあまり、企業から組織的に新たな付加価値を創造する力、「組織的な知識創造力」を奪ったのではないかというレポート。これをやや極端かも知れませんが自分なりの解釈で柔らかく要約すると次のようになります:「仕事の合理化・効率化という名の下に人を減らした上に、業績(数字)重視の成果主義導入やガバナンス強化など様々な名目で職員を縛り付けてしまい、個々が自由に学び、考え、お互いに率直な意見交換をする時間を「ムダ」なものとして無くしてしまった。その結果、目先の決められた仕事しかできなくなり、新たな発想は生まれず、新たな付加価値も創り出せなくなった。これからは職員の持っている潜在能力を開放し、共通の目標に向かって全員で邁進できるようにすべきで、そのためには組織に一定の冗長性(ムダ)を取り戻すことも必要や!」
これを読んでいて、私は恩人(財布)の一人であったO島さん(故人)のこんな言葉を思い出してしまいました。
「おい細川、俺はいつも暇で何もしていないように見えるかもしれんが、頭の中で色々考えているんだよ。こうやってボーっと様々な事に思いを巡らせることが好きで、そうしているといいアイディアが浮かんでくるんだよ!」
そうですよね、O島さん。必要ですよね、そういう時間、特にイノベーションのためには。私はO島さんと違って、机に向かってじーっと考えるのは苦手で、どうしてもフロア内を動き回ってしまいます。で、色々な職員にあれやこれやと話かけて、言葉のキャッチボールを楽しみます。仕事とは関係の無い話が多いなぁと感じている被害者、じゃなかった職員の皆様、私は暇潰しやいぢるために歩いているのではありませんよ。これでも色々考えを巡らせ、技術の戦略を練っているのですよ!(おおっと、O島さんみたくなってしまいました。)
その他、コメントは付けませんが共感した言葉を幾つか紹介させていただきます:
『AI時代の今こそ人間の共感や直感の能力は新たな知識を創造する上でさらに価値を持つ』
『階層を壊して語り合う自由闊達な風土が付加価値を生む』
『「そろばん」より「ロマン」、大事なのは「志」を持つこと』
いかがでしょうか。なるほどなぁと思いますよね。働き方改革を進め、生産性も向上させて、労働時間を減らすことは勿論のことですが、創造の芽を育む時間も確保していきたいものです。創造の芽を育むためには、組織内で自由に語り合える雰囲気や職員相互の関係づくりも必要です。そして、これはリーダー、マネージャーの重要な役割の一つであると考えております。そのためもあって私は今日も職場である湯島台ビルの3Fと5F(重要な打合せスペースが存在)をウロつきます、どんなに煙たがられても・・・
ちなみにO島さん、O山市の下水道局長時代に議会中の居眠り、じゃなかったあまりにも静かな態度について、「下水道局長、沈思黙考す」と地元新聞に皮肉を込めて書かれたことがあったそうです(記事を書いたのは駆け出しの記者だった私の同級生とのこと。後でO島さんから聞いた話ですが・・・)。元上司に対し失礼な言い方かも知れませんが、ホント憎めない良いお方で、亡くなられて13年も経つのにあの無邪気な笑顔で語りかけてくる姿をしばしば想い出してしまいます(合掌)。
(技術戦略部長 細川 顕仁)
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≪ 2 トピックス ≫
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◆◇技術評価委員会を開催しました◇◆
10月23日(水)に第80回技術評価委員会を日本下水道事業団本社にて開催しました。
委員会では、平成30年度試験研究の実施状況および令和元年度試験研究計画並びに、基礎固有調査研究の実施状況について審議を行いました 。
◆◇JS新技術として1技術を選定しました◇◆
日本下水道事業団(JS)では、地方公共団体の多様なニーズに応える新たな技術を積極的に下水道事業へ活用する観点から、受託建設事業に新技術を円滑に導入することを目的として、『新技術導入制度』を運用しています。
この度、本制度により、新たに下記の1技術を新技術T類に選定しました。
JSは、今後も最適かつ信頼性の高い、低コストな技術の開発・実用化を図って参ります。
技術名: | セラミック平膜を用いた省エネルギー型MBRシステム |
開発者: | JS、飯能市、竃セ電舎 |
概 要: | 本技術は、膜にセラミック製の平膜を使用したMBRシステムです。セラミック製の膜(アルミナを主成分とする無機膜)は、親水性(水に馴染みやすく汚れが付きにくく、はがれやすい性質)で、堅牢性と高い耐薬品性を有しています。その特徴を活かすことで、逆圧洗浄と定期的な薬品洗浄により、膜洗浄空気量の削減による省エネルギー化を実現するとともに、時間変動や降雨等を想定した一時的な流入水量の増加時にも安定的に膜処理を行うことが可能となりました。 |
▼詳しくは記者発表資料をご覧ください
https://www.jswa.go.jp/kisya/h31pdf/191030kisya.pdf
(技術開発企画課)
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≪ 3 技術情報 ≫
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◆◇よく見かける下水道用語◇◆
「MAP(りん酸マグネシウムアンモニウム)」
下水汚泥中には様々な有機物および無機物が含まれています。汚泥は主に炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質、粗繊維分、沈砂等にわけられ、一般的な構成元素を見てみると割合の高いものから順に炭素、窒素(アンモニウム等)、りん、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムとなります。このなかで、マグネシウム、アンモニアおよびりんが反応して析出した結晶が、「MAP(りん酸マグネシウムアンモニウム)」と呼ばれます。
近年では・・・・・
▼続きはHPで↓
https://www.jswa.go.jp/g/g5/g5m/mb/pdf/216-1.pdf
(資源エネルギー技術課)
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≪ 4 下水道よもやま話 ≫
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◆◇BIM/CIMの取り組み◇◆
3次元モデル(BIM/CIM)は、その活用による生産性向上を掲げており、令和元年5月に「CIM導入ガイドライン(案)」に「下水道編」が新規追加されました。
平成26年度からのBIM/CIM導入効果の検証結果は、設計成果の可視化が関係者間の合意形成・意思決定の迅速化に有効であること、整合・干渉チェックを行うことにより職種間の不整合が解消できること、施工計画の検討に活用することにより現場内の危険箇所の予知(安全性向上)ができること等が確認されています。検討事項としては、設計委託での更なる活用、3次元モデル(BIM/CIM)を設計図書とする場合の課題の整理および3次元モデルの受発注間での共有等があげられます。
JSにおける令和元年度の3次元モデル(BIM/CIM)の主な取り組みは、次の項目について・・・・・
▼続きはHPで↓
https://www.jswa.go.jp/g/g5/g5m/y/pdf/y195.pdf
(技術基準課長 若尾 正光)
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≪ 5 国・公共団体・企業の主に海外の水関連の動き(9月分)≫
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日付 キーワード URL | |
9月2日 | 日立子会社 フィリピン 水処理会社 |
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019090200534&g=eco | |
9月9日 | フィリピン下院経済委員会 公共サービス法改正案 承認 |
https://www.jetro.go.jp/biznews/2019/09/99223742e53cc6b3.html | |
9月13日 | 水メジャー目指す 東京水道サービス |
https://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/190913/plt19091310480004-n1.html | |
9月19日 | 環境省 プラスチック汚染ゼロ JPIセミナー |
https://www.jiji.com/jc/article?k=000000283.000042328&g=prt | |
9月27日 | ベトナム浄化槽整備 本格実証 |
https://www.minyu-net.com/news/news/FM20190927-418890.php | |
9月27日 | フィリピン ポリオ ミンダナオ島 ルソン島 |
https://www.jetro.go.jp/biznews/2019/09/f5a78314ce9d587a.html |
(国際戦略室)
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≪ 6 国際戦略室からのお知らせ ≫
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◆◇中国・内モンゴル自治区フフホト出張(2019年9月)◇◆
先の9月、国際標準化機構(ISO)における汚泥の回収・再利用・処理と廃棄に関する各種規格開発会議が中国は内モンゴル自治区・呼和浩特(フフホト)にて開催され、これに参加する為に同地を訪問致しました。今回のメールマガジンではその議論の状況ならびに現地の様子についてご紹介させて頂きます。
▼続きはHPで↓
https://www.jswa.go.jp/g/g5/g5m/mb/pdf/216-2.pdf
(国際戦略室)
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≪ 7 編集後記 ≫
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今月号も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
皆さんはラグビーワールドカップをご覧になりましたか。
日本チームは予選リーグを全勝で1位通過、決勝リーグは南アフリカに負けてしまいましたが力強いプレーに魅了されてしまいました。試合が週末にあったこともありテレビの前で、家族で応援をしました。家族の絆も深まりました。
11月2日(土)は決勝戦です。初めて日本で開催されたラグビーワールドカップを最後まで楽しみたいと思います。
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