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技術開発

JS技術開発情報メールNo.224

 

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          JS技術開発情報メール       

           2020.6.19 No.224

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆JS技術戦略部◇◆◇◆

 

いつも「JS技術開発情報メール」をお読み頂き、ありがとうございます。

6月に入り徐々に在宅勤務から会社に出勤をされる方が増えてきましたように思います。

私も先日久しぶりに出勤し、その道中で様々な色・形のアジサイを愛で、初旬のさわやか

な季節を感じました。

それでは、6月号も最後までお付き合いください。

 

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≪ もくじ ≫

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『1』 はじめに

◆「巻頭新コーナー「JS-TECHの水先案内人(仮称)」始めます」

  〜第1回「下水汚泥からのレアメタル回収」〜

                       (技術戦略部長 橋本 敏一)

 

『2』 技術情報 

◇よく見かける下水道用語 「クラウド監視」         (技術基準課)

 

『3』下水道よもやま話          

◆新しい仕事のやり方??    (資源エネルギー技術課長 桑嶋 知哉)

 

『4』国・公共団体・企業の主に海外の水関連の動き(5月分)  (国際戦略室)

 

『5』 国際戦略室からのお知らせ

◇いざカンボジア王国へ 2020年5月    (国際戦略室)

 

『6』 編集後記

 

 

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≪ 1 はじめに ≫

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◆◇「巻頭新コーナー「JS-TECHの水先案内人(仮称)」始めます」◇◆

   〜第1回「下水汚泥からのレアメタル回収」〜

 

 JSでは、去る5月25日の緊急事態宣言の全面解除を受け、ゴールデンウイーク前から実施していました「原則在宅勤務」の体制から、6月1日以降、「地域の実情等に応じて在宅勤務を可能な限り活用する勤務体制」に移行しました。私たち技術戦略部は、試験研究や技術基準作成を主な業務としており、在宅勤務でも可能な業務もあることや、通勤時における感染リスクを軽減する観点などから、現在、2週間単位で50%が在宅勤務となるように勤務体制を組んでいます。

 

 コロナ禍による急なテレワークの本格的な実施でしたが、モバイル通信による社内ネットワークへのアクセスやWeb会議システムを活用した会議・打合せの実施などにより、それなりに業務を進めることが可能であり、従来と比べて業務が効率的になったと思えるところもあります。一方、通常の出勤・対面での業務と比べて、効率が悪くなったり(特に紙媒体を用いざるを得ない業務)、意思疎通がスムーズにいかなかったりする場面も少なくはなく、今後、Withコロナの時代にマッチした業務のやり方を早急に考えていく必要があると感じています。

 

 さて、前置きが長くなりましたが、ここから本題です。

 

 前回(4月号)の執筆以来、2ヶ月に1回、このコーナーで何を書こうか、ステイホームしながら、考えあぐねていました。そして辿り着いた結論が、新コーナー「JS-TECHの水先案内人(仮称)」です。私たち技術戦略部では、JSのホームページ上の「JS-TECH 〜基礎・固有・技術開発への扉〜」において、調査研究の成果や関連する情報などを発信させて頂いており、本メールマガジンのバックナンバーも掲載しています、しかし、ただホームページに載せるだけでは、日常の業務がお忙しいなか、皆さまのお目に留まることが少ないのが実情ではないかと思います。そこで、本コーナーでは、私たち技術戦略部の仕事(調査研究成果など)について、その仕事に関連する情報や私個人の意見なども交え、できるだけ簡潔かつ分かり易く紹介させて頂くことにより、読者の皆さまに「扉」まで辿り着いて頂く、水先案内をさせて頂こうと考えております。

 

 今回、ご紹介するのは、平成29〜30年度に実施した「希少金属回収等の下水道資源利活用」に関する調査研究です。なお、本調査研究は、JSが自らの財源を用いて、下水道分野の技術革新に向け、JSが先行・先導して調査研究を行う「基礎調査研究(先導技術)」の一つとして実施したものです。

 

 本調査研究では、世界的に将来の枯渇・供給量不足が懸念される希少金属(レアメタル)などの鉱物資源について、下水汚泥中の含有量を調査し、資源ポテンシャルを把握することにより、下水汚泥からの回収の可能性について検討を行いました。なお、希少金属とは、地球上の存在量が稀であるか、技術的・経済的な理由で抽出困難な金属のうち、安定供給の確保が政策的に重要なもので、産業利用の多い非鉄金属(例えば、リチウムやチタン、クロム、ニッケルなど)のことです。

 

 本調査研究では、一般的な都市下水と比較して、希少金属の含有量が多いことが想定される、希少金属を使用する工業の立地が多い都市や、主要な金属鉱床や湧出量が多い温泉が位置する都市の計13の下水処理場から、脱水汚泥や焼却灰、溶融スラグ、炭化汚泥をご提供頂き、希少金属6元素に肥料原料等への活用が期待されるリンを加えた7元素の定量分析、希少金属31元素の半定量分析を行いました。

 

 その結果、わが国の下水汚泥中の希少金属の含有量は、海外(スイス)での既往調査と概ね同等のレベルであることが明らかとなりましたが、残念ながら、ごく一部のケースを除き、現在実用化されている回収技術では回収コストが見合わず、資源としての利用可能性は現状では低いとの結論になりました(別添参照)

 

 下水道資源は、資源の需要地に近い、あるいは、需要地である都市に集約され、かつ、安定的に発生するという特徴がありますが、主にコストの問題、すなわち、イニシャルコストやランニングコストが高く、費用便益効果が見込めないことや、取引価格の変動により便益の安定した確保が困難であることなどから、ほとんど利用されていないのが実情です。この現状を打破するためには、技術革新による大幅なコストの低減に加えて、国家的な資源戦略に基づく、資源回収の国策化が必要と思います。例えば、下水道資源のマテリアル利用で最も有望なものは「リン」ですが(別添参考参照)、わが国同様、リン資源を輸入に依存するヨーロッパでは、欧州肥料法の改正に伴い、下水汚泥からのリン回収の義務化や推進を図っている国があります。下水道資源の回収・利用は、個々の自治体ではなく、コスト負担も含め、国家として考えるべきことであろうと思います。

 

 また、現時点では、資源としての将来の利活用の可能性を視野に、こちらも国家的な施策として、資源ポテンシャルの把握について、より一層進めることも必要ではないかと考えます。本調査研究の成果もその一助になるものと期待しています。

 

 今回ご紹介した調査研究のより詳しい成果は、次の『扉』よりご覧頂けます。

 https://www.jswa.go.jp/g/g01/g4seika/pdf/7_kisho.pdf

 

 次回は「硫酸腐食対策の充実による施設長寿命化」をご紹介する予定です。

 

 最後になりましたが、本コーナーのタイトルは、現在のところ仮称となっております。タイトルへのご意見・ご提案、絶賛?募集中です。

 

(技術戦略部長 橋本 敏一)

 

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≪ 2 技術情報  ≫

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◆◇よく見かける下水道用語◇◆ 

 

「クラウド監視」

 

 昨今は、下水道従事者の人材不足及び高齢化等により、維持管理業務の効率化が求められております。この対応策の一つとして、処理施設の集約管理をするための設備導入が考えられます。

 近年は、民間会社が提供するクラウドサービス利用型(SaaS:Software as a Service)(以下、「クラウド監視設備」)が、地方公共団体での導入が増えております。

 クラウド監視設備については、No212号掲載「よく見かける下水道用語」◇遠方監視制御設備◇で述べており、本号は、その続編となります。

 No212号では、クラウド監視設備の概要について述べており・・・

 

▼続きはHPで↓

https://www.jswa.go.jp/g/g5/g5m/mb/pdf04/224-2.pdf

 

(技術基準課)

 

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≪ 3 下水道よもやま話  ≫

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◆◇新しい仕事のやり方??◇◆ 

 

 今年の1月中旬に日本で最初の感染者が確認された新型コロナウイルス。そのころは、現在のような日常になるとは微塵も思わず、あまり身近なことと感じずにいました。それが2月になると、クルーズ船の横浜への入港、中国武漢からのチャーター機による帰国などのニュースが大きく取り上げられるようになり、その後は、小中高校への臨時休校要請、緊急事態宣言など皆様もご承知の通り。日本国内の感染ピークは過ぎたとの報道もありますが、世界的にはまだ感染拡大しているニュースも聞こえてきますし、当面は次の感染の波を抑えるような生活を強いられることになります。

 感染リスクを抑える対策は全国的に取られており・・・

 

▼続きはHPで↓

https://www.jswa.go.jp/g/g5/g5m/y/pdf2/y203.pdf

 

(資源エネルギー技術課長 桑嶋 知哉)

 

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≪ 4 国・公共団体・企業の主に海外の水関連の動き(5月分) ≫

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日付 キーワード URL
5月 1日 堀場製作所 JICA草の根 ヤンゴン
  https://www.horiba.com/jp/corporate-news/news/article/65247/
5月21日 日MBR 世界市場調査
  https://www.dreamnews.jp/press/0000215587/

 

(国際戦略室)

 

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≪ 5 国際戦略室からのお知らせ ≫

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◆◇いざカンボジア王国へ!  2020年5月◇◆ 

 

 新型コロナウイルスの影響により“新しい生活様式”が提言される中、いかがお過ごしでしょうか。私は4月に一時的にカンボジアから帰国し、遠隔で専門家の仕事を行っております。

 カンボジアにおけるJICAの本下水道プロジェクトでは、法令や技術ガイドラインの作成支援を行っています。法令に関しては他の国の法令を比較整理するため委託業務を出し、入札の結果、日本の設計コンサルタントのカンボジア事務所と契約をして取りまとめたところです。技術ガイドラインに関しては、アジア開発銀行ADBのプロジェクトと協力して行っていきます。これらの文書もこちらで今後ご紹介したいと思いますが・・・

 

▼続きはHPで↓

https://www.jswa.go.jp/g/g5/g5m/mb/pdf04/224-3.pdf

 

                              (国際戦略室

 

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≪ 6 編集後記  ≫

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この2か月は終日在宅勤務でしたが、6月からは社員交代で出社をしています。

久しぶりの出社日は、駅に向かう道中で足がもつれて転びそうになり、また、

坂道や階段ではではちょっとした息切れさえ感じました。

座りっぱなしの在宅勤務で、筋力や体力が衰えてしまったようです。

やっとここ数日通勤しているうち、以前と変わりなく出社できるように体が

復活してきたように思います。通勤もそれなりの運動なのですね。

今年の夏は猛暑と聞きます。暑い夏を乗り切れるように、今からしっかり筋力

・体力をつけておかねばと思う今日この頃です。

 

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