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技術開発

JS技術開発情報メールNo.94

 

 

日本下水道事業団(JS)

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       2009・9・7

    JS技術開発情報メール No.94

━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆JS技術開発部

 

(目次)

◆トピックス

<日独MBRワークショップ報告>

<技術開発実験センターの紹介>

<平成21年度JS技術報告会開催予告>

<火の国だより>

◇新シリーズ・要語集1

「アナモックス」「究極BOD」

◆下水道よもやま話

<−発見!?オゾンの町−>

 

 

 

━━☆★ トピックス ★☆━━

 

☆ ドイツから研究者来日 ★

<日独MBRワークショップと情報交換>

 

※写真がPDFファイルで添付されています

 

8月3日の週に、「DE-braneプロジェクト」の一環でドイツから3名の膜関連研究者が来日しました。

 

DE-braneとは、アーヘン工科大学(現在、JS技術開発部から猪木主任研究員が派遣されています)が中心となりドイツ連邦科学技術省の財政的支援を受けて遂行している膜処理技術に関するグローバルな情報交換ネットワークです(http://www.de-brane.rwth-aachen.de/)。

 

日本からはJSがパートナーとして参加していることから、今回の来日が実現したものです。来日したのは、Gelsenkirchen応用科学大学教授でドイツ膜技術協会(DGMT)会長も務めておられるWinfried Schmidt教授と、アーヘン工科大学水環境研究所(ISA)で膜処理技術の研究に従事するChristoph Thiemig氏およびSilvio Beier氏です。

 

なお、Thiemig氏は、ISA−JS間の技術者交流の一環として、平成18年度後半にJS技術開発部で勤務した経歴を持っています。

 

8月5日には、日本水環境学会の「膜を利用した水処理技術研究委員会」の主催で「日独MBRワークショップ」が開催されました。これには、JS技術開発部も共催という形で事前準備および当日の運営に深く関わりました。

 

当日は参加者が当初の予想を上回る100名を超える大盛況で、ドイツ側3件、日本側8件の講演およびフリーディスカッションを通して、MBR技術に関する最新の知見や経験について、活発な議論が展開されました。

 

なお、JS技術開発部からは、村上部長が「日本における下水用MBRの普及状況」と題した講演を行なった他、糸川が午前中のセッションおよびフリーディスカッションの司会進行を務めました。

 

翌6日には、午前中に膜メーカーとの意見交換会を実施した後に、午後からはJS技術開発部を訪れました。

ここでは、技術開発部の簡単な紹介を行なった後にJSでの技術開発テーマが話題になりましたが、膜処理技術だけでなく、りん回収、アナモックス、バイオマス燃料などの話題にも大きな関心を示していました。

また、夕方からは技術開発部を中心とした有志による懇親会が開かれ、技術的な情報交換だけでなく、culturalな交流も行なわれました。

 

最後に、今回のドイツ人研究者来訪に際しては、ワークショップ事務局の方々を含めてJS内外の多くの方のご協力を頂きました。ここに深く感謝いたします。

 

(技術開発部 糸川浩紀)

 

 

 

 

 

☆ 技術開発実験センターの紹介 ★

 

ここでは、栃木県真岡市にあるJSの「技術開発実験センター」をご紹介します。

 

ちなみに「真岡」は「もおか」と読みます。場所は真岡市水処理センターに隣接します。平成13年に開所しました。水処理センターから処理水や実下水等が供給され、それを用いて実験を行うことができます。

 

JSの技術開発に伴う実験は、埼玉県戸田市の技術開発研修本部の敷地内や実際の処理場などを借りて行っていましたが、戸田は手狭なことや実施設では管理上の事情等で実験が中断したり、実験場所が全国に分散するなどの問題があり、これを解決するため、本センターが開設されました。

 

現在、主には民間企業との共同研究での実験に活用されています。研究棟、実験ヤード、屋内実験用プレハブ棟、多目的実験用水槽があり、現在5件の共同研究を真岡で実施中です。さらにJSの独自研究1件も実験を予定しています。

 

JSでは、内外に開かれた実験施設として本センターを公開しており、最新の共同研究等の状況を知ることができます。視察、見学はいつでもJS技術開発課にお問い合わせください。

 

◎技術開発実験センター紹介↓

  http://www.jswa.go.jp/gikai5/mooka.htm

 

 

 

 

☆ 平成21年度JS技術報告会開催予告 ★

 

JSではこれまで取組んできた調査研究・業務の内容やその先進性について、地方公共団体さんをはじめ下水道関係者に幅広く理解していただくため、「平成21年度JS技術報告会」を10月28日(水)に東京新宿の四谷区民ホールにて開催いたします。プログラムは添付ファイルを予定しています。

 

なお、聴講の受付等につきましては詳細が決定次第お知らせいたします。

 

 

 

 

☆ 火の国だより ★

 

※PDFファイルに写真が添付されています

 

みなさまこんにちは。このコーナーでは現在JSから熊本県土木部下水環境課に派遣されている茨木が熊本ビギナーからみた熊本県の魅力を皆さんにお届けしたいと思います。(なお、下水道にほとんど関係が無いことを事前にご了承の上、読み進めていただけますと幸いです。)

 

(1)スザンヌ部長について

 

熊本県は数多くの著名人を輩出しており、石川さゆり、八代亜紀、内村光良、くりぃむしちゅー、森高千里、川上哲治、秋山浩二、松中信彦、山下泰裕、末續慎吾など数えきれませんが、なんと言っても今いちばんホットな熊本出身有名人はスザンヌでしょう。

 

いや「スザンヌ部長」とお呼びしなければなりません。スザンヌ部長は我が熊本県庁の「特命宣伝部長」なのです。研修生の私にとっては雲の上の存在です。熊本はなんと言っても観光資源に恵まれた県で、スザンヌ部長をはじめ、県をあげて観光に力を入れています。

 

(2)毎日が観光

 

熊本ビギナーの私から見れば熊本県での生活は「毎日が観光」です。町を歩けば路面電車が情緒豊かに走り、繁華街である通町のすぐそばには日本三名城の一つである熊本城が眼前にそびえ、熊本駅ではSL人吉号が黒光りした車体から汽笛を上げる。熊本県民には当たり前の光景も私には全てが観光になります。車で少し足を伸ばせば、あっという間に雄大な阿蘇の山々、優美な天草の島々。

 

土日にはせっせとドライブに回っていますがいくら時間があっても足りません。(夜は夜でおいしそう&楽しそうなお店が目白押しです。)

 

まだまだ少ない私の経験のなかですが、最も感銘を受けたスポットは「通潤橋」です。通潤橋はその豪快な放水で知られ、水を通し、人も渡れる眼鏡橋です。放水時の豪快な姿はまさに「空を渡る水路」。嘉永時代に作られ今もなお現役に水路として活躍する通潤橋を見ていると、先人の偉業に素直に感動します。

 

(3)熊本県を体感してください

 

皆様には是非熊本県の魅力を体感して頂きたいと思います。皆様が空港から乗られるリムジンバスではスザンヌ部長のアナウンスが皆様をご案内します。最初はマイペースなアナウンスに耳を疑いましたが一聴の価値ありです。皆様の熊本県へのお越しを心からお待ちしております。

 

(元技術開発課、現:熊本県土木部下水環境課流域下水道班 茨木 誠)

 

 

 

 

━━☆★ 新シリーズ・要語集 1 ★☆━━

 

※PDFで全文が添付されています

 

前号で終了した「いまさら訊けない下水道講座」に代わる連載として、今号から「要語集」を始めます。下水道分野の重要なキーワードで、且つ「下水道用語集 −2000年版−」(日本下水道協会)に掲載されていないものについて、辞典的な解説を行なっていく企画です。

 

これまでの連載と同様に技術開発部職員が持ち回りで担当し、見出語は「毎回最低2点」をノルマに担当者が独断で選定します。解説に当たっては、「学術的な正確さ」よりも「読みやすさ」を優先させ、「気楽に読めて参考になる」ものを目指します。

 

 

アナモックス(あなもっくす;anammox)

 

【解説】嫌気性条件下でアンモニア性窒素と亜硝酸性窒素が窒素ガスへ変換される生物学的反応で、「anaerobic ammonium oxidation(嫌気性アンモニア酸化)」に由来する造語。「アナモックス細菌」と呼ばれる嫌気性の独立栄養細菌により行なわれるが、同細菌はアンモニア性窒素を亜硝酸性窒素で酸化してエネルギーを得る代謝を行ない、その結果として窒素ガスおよび少量の硝酸性窒素が生成される。

 

本反応は1990年代前半にオランダで排水処理の反応槽から全くの新規に見出されたが、アナモックス細菌は海洋や湖沼などの自然界にも広く分布しており、地球規模での窒素循環に大きく関与していることが明らかになってきている。

 

これを排水処理に利用したものは「アナモックスプロセス」などと呼ばれ、排水中のアンモニア性窒素の約半分量を亜硝酸性窒素へ変換する「部分亜硝酸化」工程と組合わせることで、有機物を一切必要としない生物学的窒素除去プロセスが構築できる。

 

既に、下水処理場の消化汚泥脱水ろ液を対象とした返流水個別処理や工場排水処理を目的とした実施設が、欧州を中心に導入されている。

 

【同義語】嫌気性アンモニア酸化

【派生語】アナモックス細菌、アナモックスプロセス(いずれも解説を参照)

【詳しく知りたい方は・・・】「実用化が見えてきた? anammox反応」(水環境学会誌特集),水環境学会誌,Vol.27,pp.441-462,2004

 

 

究極BOD(きゅうきょくびーおーでぃー;ultimate BOD)

 

【解説】BOD試験を長期間実施し、試料中の生物分解可能な有機物(生物自体の有機物量も含む)が全て酸化された状態を仮定した時のBOD値。BODuまたはU-BODなどと表記されることもある。

 

一般に、同一の試料に対して複数の期間で測定したBOD値に対して、有機物の酸化が残存BODに対して一次反応で進行すると仮定したモデルを当てはめて算出する(必要に応じてアリルチオ尿素を添加して硝化を抑制する)。

 

生物学的に分解可能な有機物の総量を反映した指標として、生物学的窒素・りん除去プロセスにおいて利用可能な有機物量を議論したり、活性汚泥モデルの利用において流入水性状を特徴付けたりする際に極めて有用である。

 

【同義語】長期間BOD、U-BOD、BODU

【詳しく知りたい方は・・・】「活性汚泥モデルの実務利用の技術評価に関する報告書」,技術開発部技術資料05-004,日本下水道事業団,2006

 

 

         (技術開発部 糸川浩紀)

 

 

 

 

━━☆★ 下水道よもやま話 ★☆━━

 

<−発見!?オゾンの町−>

 

※PDFファイルに写真が添付されています

 

先日、名古屋に出張した時のこと、名古屋駅から市営地下鉄東山線に乗り、栄で名城線に乗り換えて、いくつかの駅を過ぎた後、停車した駅の名をふと見ると、英語で”Ozone”(オゾン)と書いてあるではありませんか。

丁度、その頃、「オゾン処理技術の技術評価」を行っている最中だったので、これは見過ごす訳にはいかぬと、あわてて電車を降りて、携帯で写真を撮りました。添付ファイルがその写真です。

 

写真が若干ぶれているのは、ホームで夢中で写真を撮っていると、いつのまにか電車が接近しており、警笛を鳴らされたので、あわてて下がりながらシャッターを押したためです。

 

ここは、名古屋市東区にある市営地下鉄の大曽根(おおぞね)という駅なのですが、ローマ字表記は、”Oozone”とか”Ohzone”ではなく、まさに、”Ozone”(オゾン)と書いてあります。

 

単なる偶然にしても面白いと思っていたところ、後で聞いた話ですが、大曽根には近くに某電機メーカーの工場があり、そこではオゾン発生装置も製造していたということですので、やはりオゾンとは縁がある町のようです。

 

このように下水道で使う用語が、ローマ字表記とは言え地名になっているような例は、多分、ほとんど無いのでしょうが、生ゴミ等と下水汚泥の混合消化で、最近、良くその名前を耳にする石川県の珠洲市(すずし)には、宝立(ほうりゅう)という地名があるという話は聞いたことがあります。

 

他にも、このような地名があれば教えて下さい。

 

なお、「オゾン処理技術の技術評価」については、この7月に技術評価報告書を刊行しました。本報告書中には、下水道におけるオゾンの適用に関する知見を総合的にまとめてありますので、ご活用下さい。(入手方法等については、日本下水道事業団ホームページ内の「お知らせ−刊行物」をご覧下さい)

 

           (技術開発部長 村上孝雄)

 

 

 

 

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