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技術開発

JS技術開発情報メールNo.98

 

 

日本下水道事業団(JS)

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       2010・1・8

    JS技術開発情報メール No.98

━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◇◆JS技術開発部

 

(目次)

◆トピックス

<新年のご挨拶>

<第3回アナモックス反応を利用した窒素除去技術専門委員会開催報告>

◇幹部ログ

<虎視眈々>

◆要語集5

「MAPとHAP」

◇下水道よもやま話

<そぞろ歩きしながら思うこと>

◆部長コーナー

<月日が経つのが早いわけ>

 

 

 

━━☆★ トピックス ★☆━━

 

☆ 新年のご挨拶 ★

 

新年、明けましておめでとうございます。

 

昨年、2009年は政権交代を始め、円高・デフレの進行、新型インフルエンザの流行等、実に様々な出来事があった激動の年でした。下水道に関しても、事業仕分けの結果を踏まえて、これまでの下水道事業補助金が廃止され、「社会資本整備総合交付金(仮称)」が創設されることになった大きな変化の年となりました。

 

同交付金の制度設計は、これから進められるということですが、下水道事業費の原資がどういう形となるにせよ、日本下水道事業団(JS)の「下水道事業において地方公共団体をご支援する」という基本的な役割及び当技術開発部の下水道に関する技術の開発と実用化を行うという役割はこれからも変わらないと考えます。

 

下水道は健全な水循環の要として、地球温暖化対策、省・創エネルギー、高度処理、省コスト、リスク削減、水再利用、合流改善、施設再構築、アセットマネージメント等、これから取り組んでゆくべき課題が山積しています。

 

厳しい経済情勢の中、地方自治体においても民間企業等においても、新しいチャレンジをする余裕が無くなってきている状況ですが、このような厳しい時代にこそ、目の前の問題解決のみならず、将来のあるべき姿をしっかりと見すえた技術開発が重要となります。

 

また、水問題は地球的な課題となっており、水ビジネスは国際的な注目を集めていることから、国際的な視点も技術開発に欠かせない要素であると思います。

 

2010年も、職員一同、次世代の下水道技術の構築を目指し、知恵と汗を出して、明るく元気に技術開発に取り組んでゆく所存でありますので、何卒、本年もJS技術開発部をよろしくお願い申し上げます。

 

        (技術開発部長 村上孝雄)

 

 

 

 

☆ 第3回アナモックス反応を利用した窒素除去技術専門委員会開催報告 ★

 

「第3回アナモックス反応を利用した窒素除去技術専門委員会」が、12月24日(木)の午後にJS本社にて開催されました。

 

本専門委員会では、新たな窒素除去技術であるアナモックスプロセスについて、特徴や設計・運転方法を始めとした技術的情報を審議しています。

 

今回は、技術評価報告書の本文について審議が行なわれ、事務局案に対して様々なコメントを頂戴しました。

 

また、専門委員会として最後の審議となる第4回委員会が2月17日(水)に開催されることとなりました。

 

 

 

━━☆★ 幹部ログ  ★☆━━

 

<虎視眈々>

 

K島:明けましておめでとうございます。

新春吉例企画の幹部ログです。技術開発部幹部による部ログ特別バージョンです。今年の干支は寅です。寅の字は、調べたら、春を迎えて草木が生える様子を示します。転じて正月の意味もあります。

 

一同:へぇ〜

 

T沼:昔、男はつらいよをよく見ました。全国津々浦々を旅する寅さんに憧れたなあ。

 

N沢:全国津々浦々を転勤するプロパー職員も似たようなもんだけど。

 

編集委員:それで、今年の幹部ログのお題は何でしょうか?

 

K島:干支のトラにちなんで、虎視眈々(こしたんたん)です。

 

H本:隙をみて付け入るような、おめでたい新春にしては嫌なお題ですね。

 

K島:トラを含んだことわざにいい意味合いのものが意外と少ないもので。すみません。

 

S野:トラには強いものや怖いものの象徴性みたいなところがありますからね。

 

N沢:しかし、トラのネタで下水道の話につながるのだろうか。

 

一同:(不安)

 

M上:昔、JS本社は虎ノ門にあって、その前が御成門でした。まだタイガー計算機が使用されていた頃です。

 

編集委員:タイガー計算機? 何ですか、それは。

 

M上:電卓が登場する前に使われていた機械式計算機ですよ。

 

編集委員:知りません。皆さんと世代が違うのかしら。

 

一同:・・・・・・。

 

N沢:強いもののたとえに虎に翼という言葉があります。タイガーマスクに登場するレスラー養成所の虎の穴には、翼を持ったトラの銅像がありました。技術開発部はJS内での人材育成も重要な役割です。JSの虎の穴を目指そう。

 

編集委員:原作どおり孤児を拉致するんですか。

 

M上:ずいぶん詳しいな。やっぱり同世代じゃ…。

 

T沼:ところで、トラは足が速いのかな。ノソノソ歩いている印象がありますが。

 

M上:トラの狩りの仕方は、木の上から飛び掛るというか、落ちてくるんですね。足は速くないかも。

 

N沢:あんな派手派手な毛皮では密林で目立つと思うけれど。

 

H本:カラスは特定の黄色が見えないと言われていて、それを応用したカラス網も売られています。トラの黄色も動物の視覚には迷彩効果があるのかもしれません。

 

N沢:黄色と黒色の組み合わせは、注意色として使用されますね。工事現場でのトラロープは代表的です。

 

S野:処理場の中でも配管や段差などに注意喚起のため、黄色と黒のトラテープが貼ってありますよね。

 

K島:なんか、ようやく下水道の話題に辿りつきました。一時はどうなるかと。

 

M上:私は、そのトラマークを使った実用新案を考案しました。すでに職務発明審査会も終え、近々出願予定です。内容は、あれにトラマークをほどこし、こんな時にあれがそれしても、なにの効果を期待できます。(※出願前のため詳細を書けません。)

 

一同:ほぉ〜。さすが技術開発部長。

 

H本:売れると報奨金ももらえるし。

 

M上:このときを虎視眈々と待っていました。老後の副収入が楽しみだな。

 

編集委員:トラぬ狸の皮算用みたいだけど。

 

N沢:やはり、新しい技術の開発や改良、評価は、組織としてのJSを支えるためにも必要不可欠の要素です。それを担う我々技術開発部はJSにとっての虎の子と皆さんに評価してもらえるよう努めなければいけません。見かけだけの張子の虎に終わらないように。

 

K島:強引にトラでまとめていただき、ありがとうございました。干支ネタは少し無理があったことを反省しつつ、今年の幹部ログを終えます。ちなみに来年はウサギ年です。

 

       (編集:技術開発課長 川島 正)

 

 

 

━━☆★ 要語集 5 ★☆━━

 

※PDFで全文が添付されています

 

<MAPとHAP>

 

下水・返流水等のリン回収は、リン資源の回収のみではなく、閉鎖性水域等への放流水中リン濃度を減少させ、水質を改善することや汚泥処理系において返流水中のリン濃度を減少させ、生物処理への負荷を減らす目的で行なわれています。下水道からのリンの回収方法としてMAP法、HAP法という言葉をよく耳にすると思います。そこで「MAPとHAP」について触れてみたいと思います。

 

 

【解説】

 

MAP(Magnesium Ammonium Phosphate、リン酸マグネシウムアンモニウム)は、天然産のものは鉱物名struvite(ストルーバイト:※鉱物名は正式にはストルーバイトであるが、下水道関連の分野ではストラバイトと呼び習わされている)と呼ばれ、Mg(NH4)(PO4)・6H2Oという化学式で表されます。

 

MAP法の反応は、リン酸をリン酸マグネシウムアンモニウムとして析出させるものです。この反応には、マグネシウムとアンモニウムイオンが必要になります。この物質は、下水処理施設の配管などを詰まらせて、人工的に生成していることが知られています。

 

また、下水処理水中から人為的にこの物質を沈殿させて、リンを回収し、肥料等として利用する目的で研究が行われています。この方法は、MAP法と総称されています。回収したMAP は、窒素、リンを含んでおり水に難溶性であることから優れた緩効性肥料としての特性を示すことがわかっています。

 

HAP(Hydroxylapatite、Hydroxyapatite、ヒドロキシアパタイト)は、天然には微量ではあるが広範に産出する鉱物(一般に、燐灰石あるいはアパタイトと呼ばれる)です。

 

化学組成はCa5(PO4)3(OH)〔またはCa10(PO4)6(OH)2〕という化学式で表されます。

 

基本的な反応は、水中のリン酸とカルシウムとの反応から不溶性のヒドロキシアパタイトを生成させるものです。処理水等に含まれるリンをカルシウム・リン酸塩の形で分離する方法は、HAP法と総称されています。

 

      (技術開発課 小島浩二)

 

 

 

━━☆★ 下水道よもやま話 ★☆━━

 

<そぞろ歩きしながら思うこと>

 

ここ最近のほぼ唯一の趣味は、散歩です。散歩の際には、ついつい河川などの水辺に目が行きます。水辺を見て心の安らぎを得ながら、水の色、濁りなどで水辺の清澄具合を目算しています。雨上がりの河川において目に付くには、水面上の浮遊物です。ペットボトル、ビニール袋、オイルボール等の浮遊物が、河川の美観を大いに損ねている印象がします。

 

これら浮遊部の多くは、心無い人だけでなく、ごく普通の市井の人による廃棄に起因しているのではないでしょうか?道すがらペットボトルのお茶を飲み、飲み終わるとレジ袋もペットボトルも道端へ何気なく捨てる、こんな風景を見かけませんか?また、調理で残った油をどこかの排水溝に流す誘惑に駆られたことはありませんか?

 

ところで、家族と住んでいる自宅は、大規模集合団地です。住み始めた時に驚いたのが、ゴミ出しのルーズさです。住民同士の繋がりが希薄であり、ルーズな人を注意する雰囲気が無いことが原因と邪推しています。でも本当は、注意されなくても「お天道様が見ている」はずですが・・・。

 

一人ひとりが当たり前のルールを遵守すれば、行政がお金を掛けなくても、河川に漂流している浮遊物の内のペットボトル、ビニール袋類の多くは、一掃できるはずです。当然、人を律することは甚だしく困難なことでありますし、目に見える効果をソフト事業で得る道のりは生易しくはありません。

 

それでも、人の健全な良心や力を信じたいものです。是非、雨天時越流水処理の導入や雨水桝清掃などのハード事業に加えて、啓蒙や啓発の活動、注意する勇気の喚起などのソフト事業の推進によって大多数となりえた良識ある人々の生活、協力、理解に支えられた良好な水辺環境の実現を今日も夢見ています。

 

         (総括主任研究員 佐野勝実)

 

 

 

 

 

 

 

 

━━☆★ 部長コーナー ★☆━━

 

 <月日が経つのが早いわけ>

 

ついこの間、2009年の正月を祝ったばかりのような気がするのですが、この原稿を書いている時点で、今年も残り数日、間もなく新しい年がやってきます。

 

江戸小噺に、こんな話があります。「昔、お日様とお月様、それと雲が連れ立って旅に出ました。宿屋に泊まって、皆、同じ部屋で寝たのですが、翌朝、目を覚ました雲が横を見ると、お日様とお月様の姿が見えません。慌てた雲が宿屋の主人に聞いてみると、『お日様もお月様も、もうとっくにお発ちになりましたよ』ということです。そこで、雲は溜息をついて、『あぁ、月日の経つのは早いものだなぁ』と言いました。」

 

年々、月日の経つのが早くなるような感覚については、同年輩の方は同じ気持ちのようです。以前に何かで読んだのですが、年を取るほど時間の経過が早いような気がするのは、一日の感覚的な長さは、その日に入ってくる新しい情報量に比例しているからだという説があるそうです。

 

すなわち、子供は毎日、色々な新しい知識が大量に入ってくるから、一日を長く感じるということです。・・・・・とすると、月日が経つのが早く感じるということは、毎日の新しい情報量が少ないということですね。もう、あれも知ってるし、これも聞いたという状態だということです。

 

実際に、年々、自分の中の蓄積情報量は増加していることは事実なので、新しい情報量が少ないということは無理からぬことなのかも知れませんが、一方、自分で新しい情報に対して無意識にバリアを作っているのではないだろうかと反省もします。2010年は、新鮮な好奇心を持って新しい情報に向き合い、毎日が長いなと感じられるような年にしたいと思っています。

 

           (技術開発部長 村上孝雄)

 

 

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