技術の特徴

曝気風量制御のイメージ
反応タンク内に設置するアンモニア性窒素(NH4-N)濃度計(アンモニア計)の測定値等に基づき、流入負荷量や処理状況等に応じて曝気風量を自動で制御する技術です。
従来技術(DO※一定制御等)と比較して、低負荷時等の無駄な曝気を減らすことで省エネ化が可能です。
※DO: 反応タンク内に溶存する酸素
導入対象・規模
- 硝化※促進を行う活性汚泥法施設(OD法を除く)が対象です。
- 経済性の見地から導入対象施設(系列等)の処理水量(制御対象水量)は、概ね1万m3/日以上となります。
※硝化:微生物の働きによりアンモニア性窒素が硝酸性窒素や亜硝酸性窒素に変換される反応。
メリット・デメリット
メリット(導入効果等)
- 曝気風量低減による省エネ化。
⇒ 従来技術(DO一定制御等)に対して、10%※以上の送風量低減。
※運転状況によりその効果は大きく異なります。 - 処理水質(NH4-N濃度等)の安定化。
デメリット(留意事項等)
- アンモニア計の適切な保守点検(月1回の校正等)や電極交換(年1回程度)が必要。
- 窒素の流入負荷が大きい等の条件では、曝気風量が増加する可能性がある。
導入推奨ケース
- 現状の運転における送気倍率が大きい、処理水の全窒素(T-N)濃度の安定化や残存するNH4-N等に起因するBOD上昇のリスクを低減したい下水処理場への導入がおすすめです。
- 水処理設備(散気装置等)や送風機設備の更新と合わせて、更なる省エネ化を進めたいとお考えの場合におすすめです。