技術の特徴
2種類の水処理ユニットを単独または組合せで使用する仮設処理用のコンパクトな可搬式水処理装置です。処理水質に優れた「単槽式MBR(膜分離活性汚泥法)ユニット」(300m3/日)を基本とし、流入水量の時間変動が大きい場合に「高沈ユニット」(500m3/日)を組合せて対応します。トレーラーで搬送可能なコンパクトサイズであるため、現場での設置が容易で仮設処理の省スペース化が可能です。
導入対象・規模
- 仮設水量が日最大汚水量1,200m3/d 程度以下が対象です。
→上記の範囲を超える場合は、別途検討の上、台数増加による対応も可能です。
メリット・デメリット
メリット(導入効果等)
- 改築更新工事期間中の処理能力確保
⇒系列/池増設の回避。 - 改築更新工事期間中の処理水質維持。
- 仮設処理装置の設置に係る工期短縮、用地縮小、コスト低減。
デメリット(留意事項等)
- 運搬・搬入経路について確認が必要。
- 低水温(15℃以下)の場合や窒素除去が必要な場合、事業場排水を多量に含む場合については、単槽式MBRのユニット当たりの処理能力等の別途検討が必要。
導入推奨ケース
- 水処理施設が1池しかない、複数池でも余裕がないなど、水処理設備の改築更新工事期間中の水処理能力が不足する場合や、仮設施設の設置スペースが少ない場合におすすめです。
具体的な導入事例・効果
導入施設の概要
既設水処理方式:OD法(プレハブ式)+凝集剤添加
既設処理能力:1,400m3/日(No.1池 600m3/日、No.2池 800m3/日)
仮設処理装置:単槽式MBRユニット(300m3/日×1ユニット)
導入目的及び理由
最終沈殿池汚泥掻き寄せ機の更新工事期間の想定流入水量(800m3/日)に対して、No.1池のみでは処理能力が不足するため、仮設処理が必要であるが、仮設処理に係る費用を縮減したい。
導入効果(導入検討段階の数値)
最終沈殿池のみを仮設した場合と比較し、仮設処理に係る費用(建設費及び維持管理費)が約2割、約8百万円削減可能であるとともに、単槽式MBRユニットのみで仮設処理が完結し、既設との連携が不要なため維持管理が容易。

工程イメージ

可搬式ユニットの運搬状況
(単槽式MBRユニットの反応タンク部)

単槽式MBRユニットの設置状況例
JS導入実績 (R5.8時点)
- 全8件で導入決定済
【内訳】 仮設処理完了:5件、計画中:3件