地方共同法人日本下水道事業団Japan Sewage Works Agency

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当事業団について

ご挨拶

日本下水道事業団理事長顔写真

 平成29年1月1日付けで地方共同法人 日本下水道事業団(JS:Japan Sewage Works Agency)の理事長に就任した辻原でございます。 平成29年度の年頭に際し、ご挨拶申し上げます。

 

平素よりJSの業務にご理解を賜り、感謝申し上げます。

 

 下水道インフラ事業を実施するための一連の流れである、計画立案から、施設の調査・設計・建設・維持管理までを適正に行っていくには、土木・建築・機械・電気・水質といった多岐に渡る技術者の存在が不可欠です。また近年は、下水道インフラに期待される役割が、従来の水質の保全や浸水の防除に加え、資源・エネルギーの循環や地球温暖化への対応にも広がるだけでなく、施設の老朽化等に伴い、計画的な改築更新、経済的な維持管理等が課題となっており、より高度な技術や豊富な経験が必要となってきています。

 

 JSは、こうした建設や維持管理の際の下水道インフラ特有の技術的諸課題に対処するため、地方公共団体において必要とされる専門の技術者を共有の職員としてプールする機関として、昭和47年11月に下水道事業センターとして設立されました。その後、昭和50年の認可法人日本下水道事業団を経て、平成15年に地方共同法人日本下水道事業団として再出発いたしました。

 

 この間に、JSは多数の下水処理施設・ポンプ施設・幹線管渠の建設に携わり、下水処理施設については全国で約1,400箇所の新設・再構築に関わってきています。これは日本の処理施設の約7割に当たります。昭和47年当時17%であった全国の下水道普及率は、平成28年3月末現在77.8%にまで飛躍的に向上し、その結果、川・海等の水質改善が大きく進み、アユやサケの遡上、隅田川花火大会といった水に関する風物詩の復活など、下水道インフラの整備効果が実感できるようになりました。JSもこのことに大きく寄与できたものと自負しております。

 

 JSはこうした施設の設計や建設の受託の他にも、各種計画策定や経営支援などの技術援助、技術開発、地方公共団体職員向けの研修等の業務を通して、下水道事業の発展に力を尽してきています。

 

 平成26年7月には新下水道ビジョンが策定され、下水道界に新たな時代がやってまいりました。新下水道ビジョンでは、「持続的発展が可能な社会の構築に貢献」という下水道インフラの究極の使命が明らかにされ、その使命実現の第一歩として、平成27年5月に下水道法、日本下水道事業団法が改正されました。特にこれら制度改正で、JSは、地方公共団体の事業運営を公的な立場で補完する役割が明確となり、その行える業務も拡充し、処理施設・ポンプ施設から管渠にわたる、計画・設計・建設・維持管理と、地方公共団体の補完者として十全の対応が可能となりました。

 

 これらを踏まえ、JSではこれからの5年間(平成29〜33年度)を対象とする第5次中期経営計画を策定しました。この計画に基づいて、全ての役職員が新たな基本理念の下に一致団結し、下水道ソリューションパートナーとして地方公共団体が抱える課題を共に考え、解決策を提案し、事業の持続に役割を果たす地方公共団体の総合支援に取り組むとともに、下水道ナショナルセンターとして下水道事業全体の進化・発展に寄与する役割を担ってまいります。また、その際には、中期的視点として、業務全般にわたり生産性・効率性を向上させるための見直しを行うこと、および下水道界の総力を結集して臨むとの観点から、地方公共団体、JS、下水道関係団体・民間企業等の三者が適切な責任分担を行い、それぞれの強みを活かしながら連携・協力する新たな水平関係のパートナーシップを築くことの2点を重視して取り組んでいきたいと考えております。

 

 下水道インフラにおいては、平時の対応に加え、災害時の対応も重要な課題です。JSは阪神・淡路大震災以降、各地で発生する災害への復旧・復興の対応と防災力強化の支援にも積極的に取り組んでいます。東日本大震災から5年しか経過しない昨年4月には熊本地震が発生し、熊本県を中心に甚大な被害が生じました。熊本地震において、JSは前震発生翌日に先遣隊を被災現場に派遣し、これまでに蓄積してきた技術、災害復旧経験を基に、応急復旧を支援したほか、現在は被災地の災害復旧事業を本格的に支援しています。

 

 2011年の東日本大震災においても被災された市長さんから、「JSの素早い支援により、当初想定した期間の半分以下で復旧を遂げることができ、JSの力と復旧への思いを強く感じた」、「地盤沈下に伴う雨水対策のための排水路・ポンプ施設の新設をJSに任せることで、市は集団移転事業の下水道業務に集中できる」といった声を聞かせていただきました。加えてJSは、これらの災害復旧支援のほかに、南海トラフ巨大地震等の被害を想定し、被災した施設にJSが緊急措置を講じられる災害支援協定の締結を地方公共団体との間で進めています。

 

 JSは、発足以来蓄積された技術力・人材力・マネジメント力・災害対応能力等の強みを総動員し、皆様にとって最良の下水道ソリューションパートナー・ホームドクターとなるべく、役職員一丸となり、「下水道インフラマネジメントの最適解」の追求に取り組んでまいります。引き続きご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

                                                                (平成29年4月)