技術の特徴
下水二次処理水の浮遊物質(SS)の除去を目的とした技術です。従来技術よりも設備がコンパクトになっているため、省スペース化および建設コストの削減が可能となります。また、ろ過およびろ過媒体の洗浄に係る消費電力量を従来より抑えることができるため、省エネ効果も期待できます。
導入対象・規模
- 下水二次処理水の急速ろ過が必要な下水処理場が対象です。
- 小水量(再利用設備など)、大水量(全量高度処理)ともに対応可能です。
メリット・デメリット
メリット(導入効果等)
- 従来技術と比較して、省スペース化・省エネ化・建設コスト削減が可能。
- 既設土木躯体を利用した導入が容易。
デメリット(留意事項等)
- 原水(下水二次処理水)のSSが20~30mg/L以下であることが必要。
導入推奨ケース
- 新規のろ過設備導入や、既存の固定床型砂ろ過の改築更新をお考えの場合におすすめです。
上記のほか、『最終沈殿池の処理能力向上技術』もあります。
高速砂ろ過システム(高速上向流移床型砂ろ過)
特徴
- 原水(下水二次処理水)を上向流で移床型ろ層を通過させてSSを除去する急速ろ過技術。ろ過速度の高速化により、必要ろ過面積が小さい。
メリット(導入効果等)
- 来技術(固定床型)と比較して、機器点数が少ないため、維持管理が容易。
デメリット(留意事項等)
- 原水のSSが20mg/L以下であることが必要。
- 焼スクリーンまたはストレーナー等の前処理設備が必要。
ディスク式特殊長毛ろ布ろ過装置
特徴
- 特殊長毛ろ布が付されたディスク式のろ過媒体により、二次処理水のSSを除去する急速ろ過技術。ろ過媒体を並列して配置することで設置面積に対してろ過面積が大きい。
メリット(導入効果等)
- 広範囲の水量に応じた豊富なラインナップにより、設計検討が容易。
デメリット(留意事項等)
- 原水のSSが30mg/L以下であることが必要。
- ろ布の薬液洗浄(年1回程度)および交換(数年に1回)が必要。