日本下水道事業団法の改正に伴う新たな支援

平成27年7月に施行された改正日本下水道事業団法に基づき、拡充した業務を紹介します。

なお、平成30年8月に施行された改正日本下水道事業団法に基づき、JSの業務に国際業務が追加されました。下記「法改正と海外技術援助」よりご確認ください。

法改正と海外技術援助

2018年8月31日に「海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進に関する法律」と「改正日本下水道事業団法」が施行されたことにより、日本下水道事業団の業務に「海外技術的援助」が追加されました。

「海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進に関する法律」

この法律は、海外インフラ事業(海外社会資本事業)について、我が国事業者の海外展開を強力に推進するため、国土交通大臣が基本方針を定めるとともに、独立行政法人など(日本下水道事業団も対象)に海外業務を行わせるための措置を講じるものです。

国土交通大臣による基本方針の策定
海外社会資本事業への我が国事業者の参入促進に係る基本方針を策定
  • • 我が国事業者の参入の促進の意義に関する事項
      (成長戦略としての海外インフラ需要の取り込みなど)
  • • 我が国事業者の参入の促進の方法に関する基本的な事項
      (案件形成段階からの関与、総合的な面的開発への関与など)
  • • 独立行政法人などが行う海外業務の内容に関する事項
  • • 関係者の連携および協力に関する事項
 

日本下水道事業団のミッション

2世界の水ビジネス市場は、2020年に約100兆円を超える市場規模となる見通しです。特に下水道分野においては、2013年の約30兆円から2020年には約39兆円と30%以上の高い成長率が見込まれており、世界の旺盛な需要を取り込む必要があります。

海外下水道事業では、採用される技術の選定に、相手国政府の意思が大きく影響します。交渉にあたっては日本側も公的信用を求められるため、民間企業だけで対応するには限界があります。

このため「海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進に関する法律」第8条では、下水道の技術やノウハウ、さらには公的信用を有する下水道事業団に、以下で述べるような追加業務を課しています。

JSが実施する海外技術的援助業務とは

  • • フィジビリティスタディやマスタープラン作成
  • • 案件形成に関する調査
  • • 設計監理、入札支援
  • • 施工監理支援
  • • 下水処理場の運転管理支援
  • • 民間企業開発技術の技術確認
  • • 海外技術者向け研修

独立行政法人等の業務規程追加

基本方針に基づき、独立行政法人等の業務として、海外における調査・設計などが追加されました。

独立行政法人等が行う海外業務のイメージ

対象となる独立行政法人等

  • • 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構
  • • 成田国際航空株式会社
  • • 独立行政法人水資源機構
  • • 高速道路株式会社
  • • 独立行政法人都市再生機構
  • • 国際戦略港湾運営会社
  • • 独立行政法人住宅金融支援機構
  • • 中部国際空港株式会社
  • • 日本下水道事業団