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技術開発

JS技術開発情報メールNo.238

 

■◇■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ JS技術戦略部 ━━━
              【JS技術開発情報メール】 
                No.238 2021.8.27
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 いつも「JS技術開発情報メール」をお読みいただきありがとうございます。
 オリンピックに引き続きパラリンピックが始まりました!12日間の熱戦、楽しみです!
 では今月号もよろしくお願いいたします。
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【 もくじ 】
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『1』 はじめに
◆ 「JS-TECHの水先案内人(第7回)」
〜改築更新円滑化・処理能力増強に関する調査研究〜
(技術戦略部長 橋本 敏一)
『2』 トピックス
◆ 第58回下水道研究発表会での発表資料をHPに掲載しました
(技術開発企画課)
『3』 技術情報 
◆ よく見かける下水道用語
「曝気風量制御」                      (技術開発企画課)

『4』 下水道よもやま話          
◆ 「ちょっとした浸水対策の工夫」 
(技術戦略部次長 兼 技術基準課長 井上 剛)

『5』 国際戦略室からのお知らせ
◆ 「下水道の国際業務は新たな展開を目指す」           (国際戦略室)

『6』 研修センターからのお知らせ                 (研修センター)

『7』 編集後記

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【1】はじめに
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「JS-TECHの水先案内人(第7回)」
〜改築更新円滑化・処理能力増強に関する調査研究〜

 去る8月17日から20日の4日間、下水道展と下水道研究発表会(19日までの3日間)が開催
されました。昨年度は、コロナウイルス感染症拡大防止のため、中止となりましたが、今年度は、
いずれも現地会場(大阪市内)とWEBの併用で開催されました。下水道展のホームページによれ
ば、現地会場への来場者は4日間で1.3万人とのことで、例年(4〜5万人程度)を大幅に下回っ
た模様ですが、下水道展オンラインのアクセス数は4日間で約98万回であったのことです。主催
者の皆さまにおかれては、初の試みでご苦労も多かったものとお察しいたしますが、WEB活用に
より多くの方の参加機会を設けることは、with/afterコロナの時代におけるニューノーマルになる
ものと思われます。JS技術戦略部でも、多くの皆さまにより気軽にご参加頂けるよう、今年度より
新たにWEBでの新技術セミナーや技術講演会の開催を予定しておりますので、是非ご期待ください。

 さて、今回は「既存施設活用による改築更新円滑化・処理能力増強」に関する調査研究をご紹介
したいと思います。JS自らがテーマを設定し、自らの財源で行う基礎・固有調査研究のうち、導入
された新技術などについて、事後調査などのフォローアップを行い、その成果を技術基準類に反映
することなどを目的とする「固有調査研究(標準化技術)」の一つとして、平成29年度から令和3
年度までの予定で実施しているものです。

 多くの下水処理場では、将来の人口減少に伴う流入水量減少により、必要とする処理能力も長期
的には減少することが予想されます。一方、今後の普及率向上や広域化・共同化などに伴う処理水
量の増加、し尿や浄化槽汚泥の受け入れなどに伴う汚濁負荷量の増加、設備更新工事による一部系
列の休止、さらには、高度処理化に伴う反応タンクでの処理時間の増加(標準活性汚泥法に対して
約2以上)などにより、短中期的には既存の水処理施設では不足する下水処理場も少なくありませ
ん(図1参照)。

 このような課題に対して、従来は水処理施設(土木躯体)の増設が必要でした。これに対して、
JSでは、既存の土木躯体を活用して処理能力の増強・向上を図ることで、土木躯体の新増設などを
回避し、ライフサイクルコスト(LCC)を縮減する技術(以下、「処理能力増強技術」とします。)
について、開発・実用化に取り取り組んでいます。具体的には、担体投入活性汚泥法や膜分離活性
汚泥法(Membrane Bioreactor: MBR)など、反応タンクの処理能力自体を増強・向上する技術の
ほか、反応タンクへの流入負荷を削減する最初沈殿池代替の高速ろ過技術や、最終沈殿池の処理能
力を増強する技術などです(表1参照)。

 本調査研究では、民間企業との共同研究や国土交通省が実施する下水道革新的技術実証事業(B-
DASHプロジェクト)などを通じて、各種の処理能力増強技術の開発・実用化に取り組むとともに、
処理能力増強技術の一つである「OD法における二点DO制御システム」について、導入施設におけ
る性能や機能などの把握を目的する事後調査を行っています。

 OD法における二点DO制御システム(以下、「本技術」とします。)は、オキシデーションディッ
チ(OD)槽内に設置する2つの溶存酸素濃度計(DO計)の測定値から、曝気装置と水流発生装置を
独立に制御することにより、OD槽内のDO濃度の勾配を一定に制御する技術です。これにより、好
気ゾーン、無酸素ゾーンを安定形成し、処理水質の安定化と消費電力の削減を図るとともに、流入条
件によっては、一時的な流量超過や流入水質などに起因する高負荷運転への対応が可能となります
(図2参照)。本技術は、JSの新技術T類に選定されており、これまでに8件の受託建設事業で導入
が決定され、うち6件がすでに供用を開始しています。

 本事後調査では、令和2年3月に供用開始した本技術の導入施設において、運転管理データや水質
データの取得を進めています。当該施設では、し尿・浄化槽汚泥の受入れなどに伴い、既設処理能力
が不足するため、既設OD槽2池に本技術を導入し、高負荷運転(処理時間の短縮化)を行うことで、
水処理施設の増設を回避しています(図3参照)。本事後調査により、本技術の高負荷運転における性
能について、実規模での知見を得ることで、本技術の改良・改善、更なる普及・拡大につなげていき
たいと考えています。

 本稿でご紹介した処理能力増強技術については、パンフレット「ニーズに応える新技術」に詳細を
掲載しておりますので、以下の扉より是非ご覧ください。
https://www.jswa.go.jp/g/g04/pdf/2021shingijutu.pdf

 ▼別紙図・表参照
https://www.jswa.go.jp/g/g5/g5m/mb/pdf04/238-4.pdf

                            (技術戦略部長 橋本 敏一)
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【2】トピックス
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第58回下水道研究発表会での発表資料をHPに掲載しました

 第58回下水道研究発表会(8月17日〜19日)にて、JS技術戦略部発の口頭発表を8件行いま
した(JS職員発表分のみ)。
プレゼン資料を以下にて公開していますので、是非、ご覧下さい。

 ▼JSホームページ JS-TECH 基礎・固有・技術開発の扉
https://www.jswa.go.jp/g/g01/g4seika/g4seika.html
(技術開発企画課)
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【3】下水道情報
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よく見かける下水道用語「曝気風量制御」 

 下水処理場の省エネ化は、運転コスト削減や温室効果ガス排出量削減等の見地から重要な課題と
なっています。下水処理場で消費するエネルギーを施設別で見ると、その約半分を水処理施設が
占めており、その中では送風機によるエネルギー消費量が最も大きくなっています。そのため、
下水処理場の省エネ化を進めるには、送風機の運転に係る動力の低減が有効であると考えられま
す。送風機の動力は、水処理の状況に応じた適切な曝気量となるように送風機を運転し、無駄な
曝気を減らすことで低減できます。しかし、このような・・・

▼続きはHPで↓
https://www.jswa.go.jp/g/g5/g5m/mb/pdf04/238-1.pdf
(技術開発企画課)
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【4】下水道よもやま話
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「ちょっとした浸水対策の工夫」

先日、業界紙を見ていると下水処理場の維持管理における浸水対策への取り組みが紹介されてい
ました。その中にはホッパ室入口シャッターの土嚢積みや管理棟、汚泥棟の玄関に止水板を設置す
るなどの紹介がありました。最近は気候変動などから毎年のように10年に一度の大雨に見舞われる
ようになり、防災訓練も現実味を帯びてきています。最近は様々な止水板が開発、商品化されてい
ますので、それらを準備しておくのがよいのはもちろんですが・・・

▼続きはHPで↓
https://www.jswa.go.jp/g/g5/g5m/y/pdf2/y217.pdf

                    (技術戦略部次長 兼 技術基準課長 井上 剛)
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【5】国際戦略室からのお知らせ
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「下水道の国際業務は新たな展開を目指す」

 1.インフラシステムの海外展開における日本下水道事業団の役割
日本下水道事業団は、「海外社会資本事業への我が国事業者の参入の促進に関する法律」(以下
「海外インフラ展開法」)により、日本経済の持続的な成長を目的とした海外への社会資本事業の
参入を円滑に行うことに資する調査やその他の海外業務を行う法人として位置づけられていると
は、ご存じのことと思います。
また、国土交通省の“新下水道ビジョン加速戦略”においても・・・

▼続きはHPで↓
https://www.jswa.go.jp/g/g5/g5m/mb/pdf04/238-2.pdf
                                       (国際戦略室)
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【6】研修センターからのお知らせ
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「令和3年度下水道維持管理セミナー(地方研修)参加募集について」

 日本下水道事業団研修センターでは、様々な事情により、埼玉県戸田市の研修センターへの派遣
が難しい方々に向けて、研修センター教官が出張し各地方の会場で開催する「地方研修」を行って
おります。本号では、「下水道維持管理セミナー(地方研修)」の令和3年10月中旬以降開催予定
分について紹介をいたします。

▼続きはHPで↓
https://www.jswa.go.jp/g/g5/g5m/mb/pdf04/238-3.pdf

 詳細につきましては、地方共同法人日本下水道事業団ホームページ(https://www.jswa.go.jp/
をご参照ください。
                                      (研修センター)
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【7】編集後記
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皆さん、オリンピックはご覧になりましたか?私は色々と見ました。ソフトボール、柔道に
始まり、スケートボード、水泳、飛び込み、トライアスロン…あ、あとアーチェリーにフェン
シング、空手の「形」はかっこよかったなぁ…ってキリがない。陸上の1,500m田中希実選手
と5,000m廣中璃梨佳選手は彼女達が高校生だった頃から応援していたので、共に日本新を出
した際にはもう涙・涙でございました。そしてマラソンの大迫傑選手のラストラン。本当に本
人曰く、100点満点の走りでした。思い出しただけで涙が…感動をありがとう。
しかし、今回のオリンピックで一番良かったと言うか衝撃を受けたのは…開会式のピクトグラ
ムパフォーマンス!!あれはもう、長―い選手団の入場に見疲れていた私には一撃でした!
なんと滑稽、なんとシュールそしておしゃれ!ただただピクトグラムを必死にやっている様
に笑っちゃいました。人の一生懸命の様って、愛嬌があったりして、愛おしいですよね。
何だかチャップリンの映画のよう。ちなみにあのピクトグラムパフォーマンス、あまりに好き
すぎて動画を保存し、3日に1度はムフムフと見ています…。
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【読者の皆様にお願い】
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◆日本下水道事業団ホームページ  https://www.jswa.go.jp
◇技術戦略部のページ JS-TECH 〜基礎・固有・技術開発の扉〜
https://www.jswa.go.jp/g/gi.html
◆メールマガジン バックナンバー
https://www.jswa.go.jp/g/g5/g5m/g5m.html

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