地方共同法人 日本下水道事業団

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森岡 泰裕
日本下水道事業団 理事長(当時)  森岡 泰裕

 1972(昭和47)年に誕生した日本下水道事業団(JS)は、2022(令和4)年11月1日で創立50周年を迎え、2003(平成15)年に改組された地方共同法人として、2023(令和5)年10月1日には20周年を迎えます。
 この間、地方公共団体の下水道事業を支援するためのプロ集団として、地方公共団体の下水道整備の支援、技術者の養成、技術開発等を主要業務として、地方公共団体の実施する下水道事業の発展に、全社一丸となって取り組んできました。関係する皆様から賜りましたご指導とご鞭撻、とりわけ、都道府県、市町村のご理解とご厚情に対し心より御礼申し上げます。
 今般、創立50周年にあたり本記念誌を編纂することとなりました。本誌は、これまでのJSの歴史の中にあって、下水道事業の発展、下水道インフラの普及を実現し、安心・安全で衛生的な暮らしについて、地方公共団体とともに支え続けてきたJSの事業実績を主にご紹介するものです。今後、JSへの委託をご検討される地方公共団体の皆様のご参考にもなればと考えています。
 また、この記念誌には、JSの重要なトピックやそれらに取組んだJS諸先輩方の証言も掲載しました。本誌が関係各位の執務参考ともなることも期待しつつ、これらの情報により次世代への力が涵養され、さらなる未来に向けたビジョンの糧となれば何より幸いです。
 今年度は、第6次中期経営計画の初年度にあたります。本計画では、技術、人材、情報等下水道の基盤づくりを進め、良好な水環境の創造、安全なまちづくり、持続可能な社会の形成に貢献すること基本理念としています。そのうえで、JSの3つの役割 (下水道ソリューションパートナー、下水道イノベーター及び下水道プラットフォーマー)を着実に果たしていくための取組みを進めることとしています。下水道は、施設の老朽化や人口減少、さらには気候変動やDX対応など多様化・複雑化する課題に対応し、持続性向上や強靭化を図ることでエッセンシャルワークとしての機能を発揮し続けなければなりません。そのため、JSは、今後とも発足以来蓄積した技術力・人材力・マネジメント力等の強みを総動員し、下水道を取り巻く諸課題解決に向けて貢献するため、下水道のライフサイクルサポート支援を強化していきます。そして、50周年を機に心を新たにし、より一層信頼される組織であるよう、JSが日本の下水道を牽引していくという気概と矜持をもって業務を推進します。
 関係する皆様にはより一層のご支援、ご協力を賜りますよう改めてお願い申し上げます。

2022(令和4)年11月1日
日本下水道事業団
理事長 森岡 泰裕